広島市の松井一実市長は、自らの市政の基本コンセプト「世界に誇れる『まち』の実現に向けて」を発表した。これを踏まえ、来年度の予算編成を進める。
目指すべきまちの三つの要素として「活力とにぎわい」「ワーク・ライフ・バランス」「平和への思いの共有」を挙げた。
「活力とにぎわい」では、広島駅周辺と紙屋町・八丁堀を都心の東西の「核」と位置づけたまちづくりや、西風新都(安佐南区、佐伯区)の計画見直し、観光振興などに取り組む姿勢を強調。「ワーク・ライフ・バランス」では、雇用促進のためハローワークの国からの移管や、女性の仕事と子育ての両立支援などに取り組み、「平和への思いの共有」では、核拡散防止条約(NPT)再検討会議などの国際会議誘致を目指すとした。
4月に就任した松井市長は「市民、議会、職員との対話の積み重ねによって、施策の方向性に確信を深めた。来年度予算編成前に基本的な考え方を示した」と話した。【樋口岳大】
毎日新聞 2011年12月31日 地方版