- [PR]
政治
消費増税「政府案」決定の舞台裏 首相を覆う孤立の影
2011.12.31 00:19
(2/3ページ)
しかし、いざ総会に出席してみると、自らの甘さを悟ることになる。「離党者に冷たい」「今内閣不信任案が出たら賛成するぞ」…。首相を待っていたのは、増税反対派からの激しい言葉。党内融和どころか、現実は党内分裂だ。
最終的には当初想定した消費税率の引き上げ時期を、半年先送りする妥協案を示すことで、総会を乗り切った。念願の消費税増税へ一歩前進-。大きな達成感を感じる首相だが、党執行部の多くは冷ややかだ。
首相が総会で奮闘していた頃、小沢一郎元代表ら増税反対派とのパイプ役を期待された輿石東幹事長はすでに、地元・山梨県に帰省していた。長く日教組という「組織」に身を置いてきた輿石氏は、消費税増税のためなら「たとえ離党者が出ても」と気色ばむ首相のことが理解できない。
前原氏は、経済成長を重視する「上げ潮派」に近く、財政再建派の首相とはそもそも路線が異なる。
今後、消費税問題の主戦場は与野党協議の場に移る。しかし、自民、公明両党は早期の衆院解散を求め、応じる気配はない。首相は両党の説得を誰に委ねようというのか。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]