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音楽之友社:労組と不協和音 労基署勧告従わず、退職金廃止で法廷闘争

 月刊誌「レコード芸術」などで知られる老舗の音楽総合出版社「音楽之友社」(東京都新宿区)が退職金制度を廃止するなど、就業規則を労働組合との労働協約に反する内容に改定したとして、新宿労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かった。同社は勧告に従わずに改定した就業規則を施行し、労組側が改定規則の無効確認訴訟を提起する事態になっている。

 日本労働弁護団によると、労働基準監督署の是正勧告後も問題が解決せず、法廷闘争に発展するのは異例。労基法は、就業規則が労働協約に反してはならないと明記しており、同弁護団の嶋崎量(ちから)弁護士(横浜弁護士会)は「確信犯的に協約を無視し、労組の存在を正面から否定する悪質なケースだ」と指摘する。

 東京地裁に提訴したのは同社労組と社員8人。訴状や関係者によると、会社側は07年9月から、退職金制度廃止などの代わりに、年度ごとに常勤手当を前払いで支給することなどを盛り込んだ就業規則案を提案。労組は拒否し、新宿労基署も今年3月に是正を勧告したが、会社は「音楽業界を取り巻く状況は厳しく、現行の退職金制度を維持することはできない」などとして今年4月から改定就業規則を実施したという。

 先月17日にあった第1回口頭弁論でも会社側は労組側の訴えの却下を主張した。労組執行委員長の田中基裕さん(47)は「新たな就業規則の下では良い編集者が育たない」と危惧する。

 同社は1941年創立で、今年10月時点の社員は36人。楽譜や書籍のほか、「音楽の友」や「レコード芸術」などの月刊誌を出版している。取材に対し、「主張は法廷で明らかにしていきたい」と述べるにとどまった。【野口由紀】

毎日新聞 2011年12月13日 東京夕刊

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