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科学
【平成24年度予算案】はやぶさ後継機開発、要求の半分以下に
2011.12.24 22:15
[宇宙]
平成26年に計画されている小惑星の砂粒を世界で初めて採取した探査機「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」の打ち上げが危ぶまれる情勢となった。24年度予算案の開発費が30億円と前年度と同額に抑えられ、概算要求の73億円の半分以下となったためだ。文部科学省は減額分を25年度予算で確保したい意向だが、開発が間に合うか厳しくなる。
予算減額は政府・与党会議が、宇宙開発は災害などを監視する陸域観測技術衛星「だいち2」と、日本版全地球測位システム(GPS)の準天頂衛星を優先すると決定したことが背景にある。準天頂衛星は24年度予算案で新たに106億円が盛り込まれた。
文科省は「(計画通りの)確実な打ち上げを目指す」(中川正春文科相)方針だが、財務省は「宇宙開発の各プロジェクト・事業については今後とも的確な優先順位付けが必要となる」としており、減額分の確保は困難な状況だ。
文教予算では、公立小学校の35人学級を従来の1年生から2年生にも拡大して教員の数を増やすほか、財政難から民主、自民、公明の3党合意で見直し対象となっている高校実質無償化に23年度比1.0%増の3960億円が計上された。「政党間協議がまとまっていないため、現行の高校無償化法に沿って対応した」(財務省)のが理由だ。自民党は「ばらまき政策だ」と廃止を求める一方、同法成立に賛成した公明、共産両党は制度継続を認める構えだ。
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