朝鮮学校の生徒たちへの財団法人朝鮮奨学会の奨学金

応募資格認定を求める署名

現在、日本には数万人に及ぶ在日朝鮮人の生徒たちが日本の学校や朝鮮学校、韓国学校などで学んでいます。私たち朝鮮高級学校のオモニたちは異国の地だからこそ自国の言葉と歴史、文化を学び、朝鮮人としての確固たる民族的アイデンティティを持った人間に育てたいとの思いから朝鮮学校で民族教育を受けさせています。

しかし朝鮮学校は、学校教育法における「一条校」ではないとの理由で制度的・社会的な差別を受け、満足な助成も受けられない状況下において、保護者の多くの負担と心ある同胞の寄付などに依拠しながら今日まで学校を運営してきました。そのような中でオモニ会は、バザーや物品の販売など精力的に活動し、学校運営を支える一方、行政に対して助成の要請活動なども行って来ました。

ところが長引く日本経済の不況や格差社会などで保護者はより一層の負担を強いられています。その結果、経済的な理由で高校生活を途中で断念し、あるいは高い勉学意欲があるにもかかわらず進学を諦めざるをえない生徒たちが増えている現状に私たちオモニ会は心を痛めています。自らの意思に反して「学びの場」を奪われている在日朝鮮人の生徒たちが切実に救いの手を求めている現状をオモニたちは決して見過ごすわけには行きません。

在日同胞学生に対する奨学援護機関である「財団法人 朝鮮奨学会」は、成績優秀でありながら経済的に困難な同胞学生に対し奨学金を給付するという事業目的を掲げているにも関わらず、奨学金給付資格対象から民族学校を除外している事実は私たち朝鮮学校生のオモニたちにとって、理不尽の一言につきます。

昨年、オモニ会の代表が要請に訪ねた時にも、また神奈川朝鮮中高級学校オモニ会の呼びかけで2008年度の応募要項への拡大措置を訴える署名活動を行い、10,110名分の署名を集め提出した時にも、納得いく対応はしてもらえず、その後書面にて「当財団は奨学金給付を始めた1961年以来、奨学会の対象は学校教育法第一条に定めた『一条校』の日本の高校、大学(大学院を含む)に在籍する韓国籍・朝鮮籍の学生とした寄附行為と奨学金給与規程に依拠して奨学生を募集してきました」「現時点では奨学生応募資格を定めた奨学生給与規程の改定がなされていないため」要望に添えない旨の回答をいただきました。

これでは私たちは納得できません。

朝鮮奨学会の役員は、私たちの同胞や日本の有識者で構成されているとのことですが、国連の人権機関や日弁連からも日本政府に対し民族学校への差別是正を求める勧告が繰り返し出されている今日、朝鮮にルーツを持つ子どもたちのための奨学団体が民族学校を差別、否定するようなことが許されるとお考えの方が多数を占めているということなのでしょうか。

給与規程を今の同胞社会の現状にあったものに改定し、朝鮮学校をはじめとする民族学校の生徒たちの奨学生応募資格を認定することがそんなに難しいことなのでしょうか。

朝鮮奨学会は日本の学校、民族学校に通う生徒たちに等しく手を差し延べてこそ、奨学援護機関としての社会的責務を果たせるものと確信します。

私たちオモニ会は「財団法人 朝鮮奨学会」が、2009年度から民族学校に通う生徒・学生たちが朝鮮奨学会奨学生への応募ができるように、今年度中に具体的措置を講じてくれることを切に望んでいます。

つきましては、この私たちの要望に、多くの方の賛同を頂き、朝鮮奨学会の給与規程の改定につなげたいと思います。ご協力の程、宜しくお願いします。

 

財団法人 朝鮮奨学会 理事

評議員 各位

 

私たちは民族学校に通う高校生、大学生に朝鮮奨学会の

奨学生応募資格が適用されることを求めます。

 

名    前

住                所

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発起団体   北海道朝鮮初中高級学校 オモニ会      茨城朝鮮初中高級学校 オモニ会

東京朝鮮学校オモニ会連絡会          神奈川朝鮮中高級学校 オモニ会

愛知朝鮮中高級学校     オモニ会         京都朝鮮中高級学校 オモニ会

大阪朝鮮高級学校      オモニ会           神戸朝鮮高級学校    オモニ会

広島朝鮮初中高級学校  オモニ会          九州朝鮮中高級学校  オモニ会

 

呼びかけ人〔五十音順〕

阿部浩己 (神奈川大学法科大学院教授、神奈川 朝鮮学園を支援する会代表.

古賀清敬 (北星学園大学教員、北海道朝鮮学校を支える会共同代表)

白井浩二 (札幌市教職員組合副執行委員長、北海道朝鮮学校を支える会共同代表)

末本雛子 (京都大学農学博士、朝鮮学校を支える会・京滋共同代表)

鈴木孝雄 (弁護士、元日弁連人権擁護委員会委員長)

仲尾宏  (京都造形芸術大学客員教授、朝鮮学校を支える会・京滋共同代表)

長崎由美子(チョソンハッキョを楽しく支える生野の会代表)

山村ちずえ(朝鮮学校をささえるおんな達の会代表)

横間洋海 (民族教育の未来を考える・ネットワーク広島代表)

 

集約日 2008年 11月 1

送り先:神戸朝鮮高級学校 オモニ会  〒655-0017 神戸市垂水区上高丸1-5-1

 

署名用紙はこちらで印刷できます

 

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