美術史家の辻佐保子さん(81)が東京都港区高輪3丁目の自宅マンションで亡くなっているのが26日夜、見つかった。
親族によると、郵便物がたまっていると管理人から連絡を受けて辻さんに電話したが出ないため、警視庁高輪署に相談。兄と義弟が署員と室内に入り、倒れている辻さんを発見した。捜査関係者によると死後2、3日経っており、病死と見られる。
辻さんは作家の故・辻邦生さんの妻。東大文学部美術史学科を卒業後、パリ留学などを経て名古屋大やお茶の水女子大で教授を務めた。「ローマ サンタ・サビーナ教会木彫扉の研究」で地中海学会賞。著書に「古典世界からキリスト教世界へ」「ビザンティン美術の表象世界」など。