明日の医療

南相馬市の放射能検査をやめさせた総務省

官僚の論理を最優先、被災地の健康問題は二の次、三の次

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ジュネーブ宣言(2006年版全文。翻訳はウィキペディアより引用)

●私は、人類への貢献に自らの人生を捧げることを厳粛に誓う。
●私は、私の恩師たちへ、彼らが当然受くべき尊敬と感謝の念を捧げる。
●私は、良心と尊厳とをもって、自らの職務を実践する。
●私は患者の健康を、私の第一の関心事項とする。
●私は、例え患者が亡くなった後であろうと、信頼され打ち明けられた秘密を尊重する。
●私は、全身全霊をかけて、医療専門職の名誉と高貴なる伝統を堅持する。
●私の同僚たちを、私の兄弟姉妹とする。
●私は、年齢、疾患や障害、信条、民族的起源、性別、国籍、所属政治団体、人種、性的指向、社会的地位、その他いかなる他の要因の斟酌であっても、私の職
務と私の患者との間に干渉することを許さない。
●私は、人命を最大限尊重し続ける。
●私は、たとえ脅迫の下であっても、人権や市民の自由を侵害するために私の医学的知識を使用しない。
●私は、自由意思のもと私の名誉をかけて、厳粛にこれらのことを誓約する。

 官庁が扱う情報には、建設工事の競争入札での予定価格のように、秘密にすべきものがあるのは間違いありません。しかし、内部被曝のデータは、通常の行政事務のルールにおいても、隠蔽してよいものとは思えません。

 村田副市長のような考え方によって、様々なデータが隠蔽されてきたので、市民が疑心暗鬼になるのです。事務職の判断としても、批判は免れません。

 2011年10月23日、私は、南相馬市を訪問し、医療再建の相談のために数人の方々と議論しました。かねて、桜井市長から、亀田総合病院に対し、南相馬市の医療再建への協力を求められていたためです。

 最初に市役所を訪ねて、副市長と面談しました。南相馬市復興顧問会議委員を務める東京大学医科学研究所の上昌広特任教授、たまたま前日仙台で開かれたシンポジウムで一緒だった国際医療福祉大学の高橋泰教授が同席しました。

 上教授は坪倉医師の指導教官でもあります。高橋教授とはシンポジウムが初対面でした。高橋教授は、シンポジウムの主催者から、私が南相馬市を訪問すると聞き、私に同行を求めてきました。秘密にすべきことは何もないと思っていたので、全ての面談に同席してもらいました。

 上教授と村田副市長は、その場で、WBCの検査結果の公表の段取りについて相談しました。その際、公表することに対する反対は、村田副市長からは述べられませんでした。

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