防衛省沖縄防衛局は28日午前4時すぎ、政府が沖縄県に発送したあと、抗議行動を受けて届けられないままになっていた、アメリカ軍普天間基地の名護市への移設計画に伴う環境影響評価書を、沖縄県庁に運び込みました。これまでに運び込まれたのは16箱あり、現在は県庁の守衛室に置かれています。
政府は、普天間基地の移設計画で、名護市辺野古の沿岸部を埋め立て滑走路を建設するのに伴い、環境影響評価を行って、26日に沖縄県宛てに「評価書」を発送しました。しかし27日、「評価書」を沖縄県庁に届けようとした配送業者の車が、基地の県内移設に反対する市民団体や労働団体のメンバーなどに取り囲まれたため、書類は沖縄県に届きませんでした。こうしたなか、28日午前4時すぎ、5台のワゴン車に分乗した防衛省沖縄防衛局の職員が、環境影響評価書が入った箱を次々と沖縄県庁の通用口から運び込み、守衛室に置きました。これまでに運び込まれたのは16箱で、沖縄防衛局の森田治男企画部長は、報道各社に「箱の中には環境影響評価書の書類が入っている」と答えました。また車には、更迭された前の沖縄防衛局長に代わって、今月、再任されたばかりの真部朗局長も乗っていて、県内移設に反対する沖縄平和運動センターの山城博治事務局長が「こんなことをするのはやめろ」などと激しく詰め寄る場面も見られました。真部局長は車に乗ったままで、報道陣などの問いかけにも無言でした。