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漫才師No.1決定戦「THE MANZAI 2011」で4強入りした苦節18年の苦労人お笑いコンビ、Hi‐Hi(ハイハイ)に、100本以上の仕事オファーが殺到していることが26日、分かった。今年はほとんど仕事がなく、芸能活動での月収が『0円』となる芸人生活最大の危機にも直面。“THE MANZAI効果”で、逆境から一気に巻き返しを狙う。
一度は芸能界から身を引いた苦労人コンビに、まばゆい光が差し始めた。高校時代の同級生である、ボケの上田浩二郎(38)とツッコミの岩崎一則(38)によるHi‐Hi。1516組が参加したTHE MANZAI‐では、最終決戦に進出。王者の座には一歩届かなかったが、“無名の存在”が全国へとその名をとどろかせた。
2人はともに元バンドマンという、異色の経歴の持ち主。1993年、20歳のときに芸人デビューするも、2年後にはそろってトラック運転手へと転身した。25歳のときにたまたま雑誌で目にした芸人オーディションに合格して再デビューを果たすも、鳴かず飛ばずで、上田はカラオケ店のバイト、岩崎は得意のパチスロで食いつなぐ日々。現在も2人ともバイトをしているが、今年の夏には、ついに芸能活動での月収がゼロに。ドン底を経験したが、年末になって“お笑いドリーム”をつかみ取った。
THE MANZAIの最終決戦のネタ中に、上田は「お前の18年間、ほうりこんでこい!!」と気合の入ったアドリブで相方に絶叫。司会のナインティナイン・岡村隆史(41)が「Hi‐Hiの言葉がものすごく熱かった」と明かすなど、上田が相方にぶつけた“名文句”の反響は大きかった。
“THE MANZAI効果”は絶大で、1月1日のフジテレビ系「爆笑ヒットパレード2012」(前8・30)を皮切りに、すでに30本以上のテレビ、イベント出演が正式決定。ほかにもオファーが相次ぎ、その数は100本を超えた。
「今年のTHE MANZAIがMAX(最大)だったので、来年はあれを超えるネタを作りたいです。それと、(カラオケ店での)バイト卒業も…」(上田)、「みんなの心に残るような、芯のあるネタをやりたいですね」(岩崎)。苦節18年、ようやくつかんだチャンスを無駄にはしない。
(デイリースポーツ提供)
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