【ゲームコラム】プライドの塊であり、裸の王様でもある任天堂帝国は、遅くとも20年以内にハードメーカーからソフトメーカーに成り下がると予想する。運よく当たった『ポケモン』を食いぶちにして生きていけるのもあと5~10年。もう終わりだ。ゲームオーバー。バッドエンド。

任天堂本体も、自分自身がプライドと虚勢だけで生きていけるとは思っていない。しかし周囲(関係各社・消費者)には弱みを見せたくない。つまり、威張りながらも生き残る道を切り開くべく、行動していくことになるはずだ。

そこでまずは、5年以内にモバイルゲームに参入するため、別会社を通してスマートフォンやブラウザゲームにゲームを提供するだろう。任天堂が直接参入することは、自社のハード以外でゲームを出すことになり、それは任天堂の「くだらないプライド」が許さない。なので別会社を通して、任天堂ゲームやキャラクターをモバイルゲームに出していくはずだ。

次に、「WiiUやニンテンドー3DSとは違った新しい遊びをモバイルゲームで提供できると思ったのです」という言い訳をつけて、任天堂本体からモバイルゲームに参入していくと思われる。これは5~10年以内に実現されると予想する。

そして最終的に、モバゲーやGREE、または新しいモバイルゲームの会社に任天堂のゲームを提供することになるだろう。その時点で、すでに任天堂はハードメーカーからソフトメーカーに成り下がっていると思われる。

セガがハード開発から撤退したことがあったが、それは「成り下がり」とは言わない。セガは断腸の思いで最良の選択肢を選び、そして成功しているからだ。しかし任天堂はプライドの塊であり、古い考えの集合体でもあるから、完全にソフトメーカーとなるまで約20年の時間を要するだろう。グダグダ展開のあげく、ソフトメーカーになるのだ。

ソニーやマイクロソフトと違って、任天堂は生粋のゲームメーカーであり、ハードメーカーである。それゆえ、ゲームで食っていけなくなれば、それは任天堂の死を意味する。もしプレイステーションやXboxがゲーム業界から撤退しても、ソニーとマイクロソフトはメーカーとして生きていく道がちゃんと残されている。

任天堂はいま崖っぷちにいることを自覚したほうがいい。ここ数年は命がもったとしても、その先はない。今から10~20年先のことを考え、モバイルゲームのソフトメーカーにスマートに転身する計画を早期に立てたほうがいい。

Writer: IKA-X.