東電から賠償なくクリスマスイブに自ら命絶った福島農民-この悲しみを怒りに変えて
テーマ:原発問題
福島原発事故から9カ月余り。苦渋に満ちた2011年があと数日で終わろうとするなか、福島の米をはじめ、原発事故による放射能汚染はとどまるところを知らず、農民、住民を苦しめ続けています。
雪の降るなか早朝に福島を発ち上京した250人の農民をはじめとする被災地の農民らが本日、東京電力本社前で「東電は年内に賠償金を支払え」「原発事故収束宣言を撤回しろ」「原発をなくせ」と「12.26東電本社賠償請求行動」に取り組みました。福島農民連の方の訴えの一部を紹介します。
ここにリンゴを2つ持ってきました。2日前、東電からの損害賠償金を受け取れないまま、リンゴ農家の仲間が自ら命を絶ってしまったことを報告しなければならないと思ったからです。
彼は、リンゴとサクランボを作っていました。12月1日には、私たちと一緒にサクランボの損害賠償を東電に請求しました。彼は、東電に対して「12月末には7ケタの請求書が来てそれを支払わなければいけない。本当に困っている。すぐに賠償金を支払ってくれ」と訴えました。しかし、東電はその後、彼のところに何度か調査に来ただけで、損害賠償は支払われなかったのです。
彼は親子2代にわたってリンゴを栽培してきて、いろんな工夫をして販路も拡大してきました。その彼の何年にも渡る努力の結晶を東電は奪ってしまったのです。
12月24日の夕方、彼は、長い間、手塩に掛けてきたリンゴ畑で自ら命を絶ちました。本当に悲しく、悔しい思いでいっぱいです。しかし、彼の命を奪った責任は東電にあります。この悲しみを東電への怒りに変えて、この怒りを決して忘れず、東電とたたかい続け、全面賠償を果たさせ、原発をなくすまで頑張り続けたいと思います。
(byノックオン。ツイッターアカウントはanti_poverty)
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