ＣＩＭＡが望月粉砕　Ｂウォリアーズが主要４王座独占

　２５日▽福岡国際センター▽観衆７３００人（超満員札止め）

　ヒール軍団Ｂｌｏｏｄ　Ｗａｒｒｉｏｒｓ（ＢＷ）の総帥・ＣＩＭＡ（３４）がドラゲーの頂点に立った。２０１１年最終戦のメーンでオープン・ザ・ドリームゲート王者の望月成晃（４１）に挑戦したＣＩＭＡは、オリジナル技のメテオラ２連発で完勝。団体の看板である同王座の第１４代王者になった。抗争を繰り広げているＪＵＮＣＴＩＯＮ　ＴＨＲＥＥ（Ｊ３）のリーダーを大観衆の前で破ったことで、２０１２年はＢＷが主導権を握る。

　年の瀬に政権交代が起こった。コーナー最上段から飛び降り、両膝を相手にくし刺しにするメテオラ。失敗すれば逆に命取りになる荒技で望月に引導を渡し、ＣＩＭＡがドラゲー最高峰の王座３度目の戴冠に成功。そして、ドラゲーの主要４大王座全てを自らのユニットで保持する“グランドスラム”を達成した。

　空手仕込みのキック攻撃が得意な望月の動きを止めるため、序盤は両足を集中攻撃。蹴り技の威力を弱めた。望月のフィニッシュ技で、コーナーを２度蹴って弾みをつけてから相手に放つ三角蹴りは全て阻止。勝負に出たメテオラは、スタミナ切れで立ち上がることができなくなった望月の顔面に膝を落とす、残酷すぎる結末を呼んだ。

　ＣＩＭＡは今年、ヒール系の選手たちを集めてＢＷを旗揚げ。個別に活動していたグループの大同団結を呼び掛けて望月が発足させたＪ３と、主導権をめぐって抗争を展開した。ドラゲー内にある４大タイトルのうち、ＢＷは既に３冠を保持し、この日行われた防衛戦でも全勝。そして、唯一Ｊ３に渡っていたドリームゲート王座も手にしたことで、ドラゲーを完全征服した。

　試合後は「俺は腐ってもＣＩＭＡや。来年はＪ３を解体にもっていく」と宣言。さらに「俺の首を取ったら、ドラゲーのトップになれるぞ」と同僚にも言い放った。２０１２年の闘いの幕が早々と開いた。　

　　（大西洋和）