CHARACTER

クリスマスケーキに、おいしい料理、
クリスマスプレゼントを交換して
俺達らしいクリスマスを過ごす。

もっとクリスマス気分を味わいたいと言うお前に一つの提案。

「電気消して、クリスマスツリーのライトをつけてみないか?」

何の疑いもなく俺の提案を受け入れるお前。
そして、明かりが消される。

昨日、一緒に飾り付けをしたクリスマスツリーの
ライトだけが俺達を照らす。

「こっちにおいで……」

少し離れた場所に座るお前の肩を
自分の元へと抱き寄せようとするが
首を横に振ってそれを断わられる。

「どうして?」

俺の問いに困ったように顔をしかめてぽつりと
『近くにいるとドキドキして苦しい』と言う

どうしてお前はこんなに
愛おしい気持ちにさせるんだろう……。

「焦らなくていいよ。
 少しずつでいいから俺のそばにおいで……」

何もしないから……と言う言葉を飲み込む。
そんな保障どこにもないから。

俺の言葉にこくんと頷き
ゆっくりと俺の元に来るお前。

あとちょっとのところでその腕を掴み
一気に引き寄せキスをする。

言葉を、吐息を、奪うように口づける。

一度じゃ足りない。
何度も、何度でも……。

溺れるようにキスをしてぬくもりで愛を伝える。
俺はその方法しか知らないから……。

強く、強く抱きしめ、
呼吸を忘れるほどに口づけて……。

それでも、その先を夢見させてくれないお前は
時々、すごく残酷だ。

愛おしいから……それを理由にしたくはない。
純粋な気持ちではお前を愛せない。
俺はお前が好き過ぎて、大事過ぎるから
無償の愛なんか与えられないんだよ……。

俺を愛してほしい。
世界でたった一人でいい。
お前だけが俺を愛してほしい。

所詮、俺は男で、お前は女。
いろんな方法で愛を確認できるけど……
結局はひとつの方法に行きつく。

でも、今はその時じゃない。
大丈夫、ちゃんと分かっているから。

「ごめん、お前が可愛過ぎるからつい……」

小さく震えるお前を落ち着かせるように頭を撫でる。
『いきなり過ぎる』とすねるその仕草も可愛いけど、
やっぱりまだ足りない。

「キス、して。お前から、俺に……」

ためらいがちに俺の唇にやわらかい体温が触れる。
優しい吐息が俺の頬をくすぐる。

熱く熱を帯び過ぎた俺の体温をお前は受け止めるのだろう。
その小さな唇で……。

そして、俺はお前のやわらかな体温に溺れていく。
その体温に溺れて俺は消えてなくなってもいいとさえ思うんだよ。
どうせ沈むのなら、お前と一緒に沈みたいとも……。

やっと手に入れた俺の、俺だけの宝物。
強くて、優しくて、可愛くて、はかなく、弱くて……
俺がずっと守ってきた宝物。

……そしてこれからも俺が守り続ける。

唇を離し、見つめ合えば、
俺の中でお前が静かに笑う。

「なぁ……もう一回……」

お前の香りと温度が俺の中に満ちていった。

キス顔

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