CHARACTER

クリスマスイブの夜。

僕の肩にもたれかかって
小さな寝息をたてて眠っている彼女の頭をそっと撫でる。

「はしゃぎ過ぎて疲れちゃったのかな?」

父さんも母さんも彼女と一緒にクリスマスを過ごせるからと
すごくはしゃいでいた。

僕は彼女と二人きりで過ごしたかったのにとふて腐れていたら
『後でもう一度クリスマスをしよう』って彼女が言うから
僕はそれを楽しみにしていたんだけど……。

「ふふっ、こんな寝顔を見せられたら文句は言えないね」

いつまでもこうしていたいけど、このままじゃ
風邪を引いてしまう。
お姫様抱っこをして彼女をベッドまで運び
起こさないようにベッドに寝かせる。

窓の外から差し込む月明かりが
彼女の寝顔を照らし出す。

そっと彼女の髪をすくうと
月明かりをキラキラと反射させながら
僕の指の間を流れ落ちていく。

美しすぎるその光景を見ていると
まるで彼女が二度と眠りから覚めないような気がして……
不安を拭うように彼女の唇に僕の唇を重ねた。

触れたぬくもりは儚く、切なくて、
それでいて何よりも優しかった。

僕がゆっくりと唇を離すと、
彼女はそれに合わせて目を開けた。

「良かった……」

思わず漏れてしまった本音に君は不思議そうな顔をする。

「君がこのまま目を覚まさなかったら
 どうしようって思ったらキスをしてた。
 起こしちゃってごめんね」

『やっぱり羊君は王子様だね。
 私が呪いをかけられても羊君がいれば大丈夫だよ』
と、小さく笑う君。

愛おしいという気持ちはどこから来るのだろう。
勢いよく湧き上がっては、溢れ出して、
自分一人じゃどうしようもなくて、
この気持ちを伝えられずにはいられなくて
そうでもしないと苦しくて、辛くて……。

でも、この気持ちは間違いなく
僕の心から溢れてくるもの。

この苦しさから逃れるために君に口づける。
ごめんね、今は優しくしてあげられそうにない。
頬に当たる君の息遣いさえ奪ってしまいたい。

「ごめんね……嫌だった?」

聞かずにはいられない。
君が何て答えるか分かっていたとしても、
君の言葉で聞きたい。

『ううん、イヤじゃないよ』と。
その言葉を聞いて僕は安心したいんだ。
その言葉さえ聞ければ、この先に進むことができる。

「……ありがとう」

最初は軽いキスだった。

だけど、一度唇を離して互いを見つめ合えば
何を望んでいるかなんて手に取るように分かってしまう。

胸の中に湧きあがった、苦しいまでのこの気持ちを
僕はどうすることもできない。

だから、僕は君に伝える。

全部。

全部伝える。

僕のすべてで……。

もう一度、
君の唇に触れたらもう引き返せない。

キス顔

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