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更新日:2001年3月19日 RSS

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結婚式は割り勘、
家財道具も自分持ち……
女性の負担が多い結婚事情

2001年3月19日
ソウル(韓国)


Yoohee Park/大学非常勤講師、ライター

 結婚、と言えば「家と家との結びつき」と考えるのは日本だけではない。ここ、韓国でも結婚イコール「家と家」「見栄と見栄」といった言葉が見え隠れする。

 韓国の場合、女性の立場として納得がいかないのが、「結婚にまつわる費用は原則として女性側が多く負担する」という考え方だ。だが、「慣習」として現在も多くの人々が何の疑いもなく続けている。

 まずは「婚約式」。最近は行わないところも多いと聞くが、行われる場合は100%女性側の負担。また、結婚に関わる「家財道具」「結婚式」「着物代」の三大費用も女性側の負担が大きい。

 韓国では家は男が準備し、家財道具は女性が揃える、というケースが多い。そのため、ここでもどちらの家がよりお金を出したかという見栄の張り合いが起きる。ちんまりとした家にド迫力大画面のTVが置かれることも多い。また、意地悪な家は新郎側がわざわざ「洗濯機は○○、テレビは××」とメーカー指定してくるところまであるとか。

 だが日本と違い、韓国の結婚式自体は割合と質素である。ホテルでも貸切の場合、人数分の料理の値段だけですみ、日本よりも安くつく場合が多い。ちなみに韓国の高級ホテル「ロッテ」で100名を呼んで式をする場合、約500万ウォン(約50万円)なり。これも新郎・新婦で割り勘にすることが多い。

 また、さらに納得のいかない制度が、着物代の負担だ。韓国では通常女性側が100万円程度の「持参金」を準備し、男性側に差し出す。男性側はそのうち30万円ほどを女性側に返却する。男性側は残りの70万円で新婦のドレス、両親の服、親戚の服などを準備する。女性側は返された30万円で男性の服と両親の服を準備する、という仕組み。結局は女性の自腹なのだ。

 まわりに韓国で挙式をした日本人がいないため、日本の事情と比較のしようがないが、それにしても韓国の結婚費用の負担は、今ひとつ腑に落ちない。やはりそこには男性優越主義という考えがあるらしく、女性側が負担して当たり前という風潮が感じられる。

 だが持参金の多い、少ないでイジメ、離婚、家庭内別居などに発展する場合もあるようなので、やはりあまり軽んずるわけにもいかないのが実情。現状では結局この古い慣習に従わざるを得ないようだ。

●日韓の国際結婚事情や韓国料理レシピなど、韓国情報がいっぱいの「Babykiss」はこちら。
http://babykiss.cup.com/korea.html

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text / Yoohee Park