この世に 汚れた朝などない、
という意味においては いつもどおりの朝。
世界はいつだってまっぷたつで
朝を迎える国と いまだ夜の国がある
しかし この世に汚れた朝はなく
すべての罪は 夜のうちに償われ、
すべての人に新しい朝がくる。
そう、君がこの世界に どれだけ失望したとして
世界が 朝を届けそこねたことはないはずだ。
罪びとにも 戦場の戦士にも
路地で眠る老婆にも 恋人たちにも
新しい朝がくる
この世界に 汚れた朝はない
しかし今日の朝はあまりに澄んで、
敬虔とよべるほどに清らかだ
おやすみ すべての思い出よ
おやすみ すべての恋人たちよ
どうか 君に幸あれ
(制作ノートのメモより)
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僕らが ロンドンに着いたばかりの頃に
HP上ではじまったカウントダウンは
僕らに残された時間を
無常にも 正確に刻んでいったが
カウントのゼロを 武道館の日に設定しなかったのは
今まで僕らが出会えた、すべての人と
同じ最後を 共有してみたかったからであって
僕ら ずっと一緒に年をとってきたから
最後は どうか 朝までそばにいて、なんて
ロマンチックにいきたいとこだが
クリスマス・イブの夜を奪うほど 僕らヤボじゃない!
今日から7日間の猶予をもらおう
その間に 君がのぞめば
必ず手に入れられるよう、僕らは
僕らの最後を 君だけに用意した
それはそれは 周到にね!
さあ これでやっと言えるってもんだ
僕らを強くしてくれて ありがとうございました
僕らを大人にしてくれて ありがとうございました
やさしさを教えてくれて ありがとうございました
夢をみせてくれて ありがとうございました
たくさん泣きました
でも 超たのしかったな
なんでもできた なんだって
そう これっぽっちも怖くなんかなかった
僕らは君に 全てを捧げる
僕らが 流した汗 ついた嘘
忘れた夢と 叶えた夢
そして それ以外の大切ななにかも
メリー・クリスマス、
だけど 神様なんかに 僕らは許されない
誰が なんと言おうと
あの日 僕らは幸せだった
そして
僕らは 美しく生きてゆく
僕らは またすぐはじめようよ
約束は まだまだあった
歓びも 悲しみも ぬぐわずに
なにも なんにも あきらめない僕らは
わがままな 若者なのだ
それを僕らは 毛皮のマリーズと呼んだ
さあ そろそろ時間です
お別れをしよう 美しい日々に
さよなら さよなら さよなら
僕らは 毛皮のマリーズ
きみをあいしてる
2011年 12月24日
クリスマス・グリーティングが届く事を祈って