2010年09月18日(土)

夜働く医者について、勉強不足でした。

テーマ:医療と法律

宿直に関する通達(基発第0319007号)。

http://homepage3.nifty.com/akira_ehara/tsutatsu/Tutatu01.pdf


(1)勤務の態様
 常態としてほとんど労働する必要がない勤務のみを認める。通常の労働の継続は認められない。
 救急医療等の通常の労働を行った場合、割増賃金を支払う必要がある。
(2)睡眠時間の確保等
 夜間に充分な睡眠時間が確保されなければならないこと。
(3)宿日直の回数
 宿直勤務は週1回、日直勤務は月1回を限度とすること。ただし、当該事業場に勤務する
 十八歳以上の者で法律上宿直又は日直を行いうるすべてのものに宿直又は日直をさせても
 なお不足でありかつ勤務の労働密度が薄い場合には、宿直又は日直業務の実態に応じて
 週一回を超える宿直、月一回を超える日直についても許可して差し支えないこと。
(4)宿日直勤務手当
 宿日直勤務手当は、職種毎に、宿日直勤務に就く労働者の賃金の1人1日平均額の3分の1を下らないこと。
(5)宿日直勤務中に救急患者の対応等通常の労働が行われる場合の取扱いについて
 1.宿日直勤務中に通常の労働が突発的に行われる場合
 宿日直手当てに加え、法に定める割増賃金を支払うこと。
労働届を所轄労働基準監督署長に届け出ること。
 2.宿日直勤務中に通常の労働が頻繁に行われる場合
 労働実態が労働法に抵触することから、宿日直勤務で対応することはできません。宿日直勤務の許可を取り
 消されることになりますので、交代制を導入するなど業務執行体制を見直す必要があります。

 ①宿直であれば外来受診を受ける必要はない、逆に受ける方が法的には問題となります。
 ②本来、通常業務は宿直中にしてはいけませんが、宿直中にした場合は堂々と時間外をつけましょう。
 ③「宿直医」なのか「夜間診医」であるのかを確認しましょう。
 ④宿直に入る直前、終了直前はたとえ本来の業務であっても受ける必要はありません。
 ⑤「夜間診」は残業に分類され、労働者の同意がない場合、正当な理由がなければ強制させることは出来ません。
  それにより、労働者が懲罰など不利益を被ることは禁止されています。


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引用ここまで





今まさに宿直中だったりする・・・


先日、「救急歩合制」の記事を書きました。

http://ameblo.jp/fighting-doctor/entry-10650400536.html



厚生労働省通達によると、

宿直中に急患を診た場合、

労働基準法第37条に定める割増賃金を支払うことになっています。



救急歩合は国家の方針です。



バイト当直医の場合は、「夜に働く契約をした医者=夜が通常業務」なので、割増賃金はいらないと思われます

法律の専門家じゃないけど多分。


でも


常勤医の当直医の場合は、「昼が通常業務」 、夜も通常業務にすると法定労働時間を超えます。

なので、「宿日直手当+患者見たら割増賃金」 にしないと違法です。



ちなみに今の俺は前者、つまり、「夜働く医者」です。

2010年09月17日(金)

藪。

テーマ:医療と法律

押尾学被告:判決要旨(8)「保護責任者遺棄致死罪の成立は認められない」(3/3ページ)

キ ところで、保護責任者遺棄致死罪が成立するには、犯人において生存に必要な保護に及べば病者等の救命が確実であったことが合理的な疑いをいれない程度に立証されることが必要である。この点、証人の2人の医師は本件では心室細動・頻拍に陥る前に救急隊員の被害者への接触が期待できたから、9割以上の確率で救命することができた旨供述する。一方、別の医師は、被害者の遺体のMDMA濃度が非常に高いことを指摘し(心臓摘出時血液で13.69μg/g、大腿静脈内血液で8.81μg/gであり、ちなみに致死量は3.1μg/gという)、これだけの高濃度下では、MDMAは解毒剤がなく、また、臓器に取り込まれやすいという位置から、胃洗浄や血液透析によっても早期に体内から除去することが困難であることを勘案すると、心肺停止前に被害者を集中治療室に搬送できたとしても、救命可能性は30パーセントないし40パーセントである旨供述し(医師としての経験に基づき、真撃に供述しており、その供述内容にも特段不合理な点は認められない)、また、さらに別の医師も、検察官の聴取に対し、さまざまな事態を想定しつつ、救命可能性を検討しているところ、その可能性は低いと10パーセント、高くても60パーセント程度というのである。さらに、病院搬送後心肺停止に陥った場合、一般的にその救命率は50パーセント程度であるが、MDMAのようなアンフェタミン系の薬物には解毒剤がなく、その過剰服用によって心肺停止が起きた場合、原因をすぐに除去することができないため、心臓を再び動かすことは、同医師の経験上、一般的により困難であると述ベており、上記医師の供述と軌を一にするものがある。

 そうすると、被害者の救命可能性の程度については、専門家である医師の間でも見解が分かれているということになるわけであるから、結局、被害者が錯乱状態に陥ってから数分が経過した時点で被告人が直ちに119番通報したとして、被害者の救命が確実であったことが合理的な疑いをいれない程度に立証されているとはいえないということになる。したがって、保護責任者遺棄致死罪の成立は認められない。


http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100917mog00m040013000c3.html


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あ、別に押尾の味方でもファンでもないです。


>証人の2人の医師は本件では心室細動・頻拍に陥る前に救急隊員の被害者への>接触が期待できたから、9割以上の確率で救命することができた旨供述する。





どう考えれば9割以上の確率で救命できるのかまぢ謎。


「救命の可能性があった」ならわかるけどさ。


こんな漫画みたいな連中が人を裁く材料になるって、ほんと恐怖。




仮に心室細動、心室頻拍になる前に救急隊が到着しても、


搬送中または病院収容後に心室細動、心室頻拍

電気ショック

心室細動、心室頻拍

電気ショック

これを数回繰り返す

心静止 


だろうね。

MDMAが体から抜けないと救命難しい。


挿管人工呼吸、

中心静脈カテーテル入れてカテコラミン、

胃洗浄、

透析、

人工心肺、


心臓マッサージや電気ショックをしながら上記の処置を全部やったとして、果たして助かるかどうか・・・





2010年09月12日(日)

医者とヤクザと金貸し

テーマ:医療と法律

帝京大病院:多剤耐性菌院内感染 警視庁の捜査に医師会抗議声明

 帝京大病院(東京都板橋区)で発生した多剤耐性菌アシネトバクターの院内感染を巡り、日本医師会は10日、警視庁の捜査に抗議する声明を発表した。

 声明は「医療行為に関しては、行政、医療界の連携による事実関係の究明と、これにもとづく安心・安全な医療を提供するシステムの構築が重要」と指摘。その上で「専門家による調査結果が出される前に、犯罪の成否を前提とする捜査が行われることは極めて問題」としている。【佐々木洋】


http://mainichi.jp/select/science/news/20100911ddm041040191000c.html


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警察ってもしかして、医療のない世の中を目指しているんだろうか?


と思ってしまう。


暴力団を締め上げて、次は医者が警察のターゲットなのか?




犯罪者になることも厭わないアウトロー精神なんて大半の医者は持ち合わせていない。


その考え自体が古いのか?


これからの医者にはアウトロー精神が求められているのか?

2010年09月10日(金)

アイルトン・セナのクラッシュを思い出した。

テーマ:医療と法律

医療過誤、病院側も認める=木沢記念病院長が会見―岐阜


岐阜県美濃加茂市の総合病院「木沢記念病院」で昨年9月、手術で使用した金属製ワイヤを体内に置き忘れたことが原因で、患者が死亡した事件で、同病院の山田實紘理事長兼院長が9日午後、記者会見し、「完全にこちらのミス」と過誤を認めた。
 業務上過失致死容疑で同日書類送検された執刀医の外科部長(50)については、

「肝臓がん手術の技術は県内で1、2位の実績があり、これまでに200件ほど成功させた」と強調したが、

患者死亡は「本人のケアレスミス。ざんきに堪えない」とした。同部長は今月月末で退職するという。
 遺族とは示談交渉が進んでおり、既に再発防止のためのマニュアルをつくり、医師、看護師への再教育を行ったという。
 外科部長は昨年9月、同市の男性会社員=当時(56)=に抗がん剤投与用器具を埋め込む手術をした際、体内に金属製ワイヤの一部(約15センチ)を置き忘れ、今年3月、患者を死亡させたとされる。ワイヤが徐々に右心室に突き刺さり出血、たまった血液が心臓を圧迫したことが死因となったという。 


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これは明らかなミスです。


しかし、素晴らしい結果を残してきたスーパードクターが


ケアレスミスで退職に追い込まれるのは大変残念です。








2010年09月09日(木)

酔っぱらいを放置して死亡させると捕まるか?

テーマ:医療と法律

【記事一覧】押尾学薬物事件 初公判

【押尾学薬物事件 第1回公判】平成22年9月3日 東京地裁

 合成麻薬MDMAを一緒に飲んで容体が急変した飲食店従業員、田中香織さん=当時(30)=を放置して死亡させたとして、保護責任者遺棄致死など4つの罪に問われた元俳優、押尾学被告(32)の裁判員裁判の初公判が3日、東京地裁(山口裕之裁判長)で開かれた。押尾被告は「私は田中さんを放置していない。私は無罪です」として、保護責任者遺棄致死罪やMDMAの譲渡について無罪を主張した。


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最初に言っておきますが、


僕は押尾学のファンでも味方でもないです。



ただ、法律に詳しくない一市民としては、


押尾学がもし保護責任者遺棄致死罪で有罪になったら、


一緒に飲んでいて酔っぱらって潰れた人を放置して、その人が死んでしまったら


有罪になるのか気になります。


で、弁護士の先生のブログで調べました↓↓

http://33765910.at.webry.info/201001/article_23.html




保護責任者遺棄は、刑法の第30章「遺棄の罪」のひとつで、刑法218条に規定されています。


(遺棄)
第217条  老年、幼年、身体障害又は疾病のために扶助を必要とする者を遺棄した者は、1年以下の懲役に処する。


(保護責任者遺棄等)
第218条  老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、3月以上5年以下の懲役に処する。


(遺棄等致死傷)
第219条  前2条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

昭和30年の高裁判決で、刑法218条のいう「病者」には泥酔者が含まれるとする判断が示されています。

(大阪高等裁判所昭和30年11月1日判決)。



酔を醒ますため水風呂に入れ、栓を抜き水を落したものの、

そのまま放置したため、体温が降下し死亡

 ↓

酔いがさめれば独りで風呂から上るものと軽信し、

直ちに介護しなければ

生命身体に危険が生ずるであろうとの認識もなかった被告人に、

保護者遺棄致死の故意責任を問うことはできない



電車の運行されている時間に踏切内に放置

                       ↓

                 有罪



酔っぱらいを

真冬の道路に放置したら有罪になるんでしょうか?


なんか、有罪になりそうです。

2010年09月06日(月)

iPhoneでラクラク録音

テーマ:医療と法律

東京・稲城市立病院:医師説明を録音 訴訟増加、背景に--今秋から

 東京都稲城市は31日、市立病院(290床、一條真琴院長)が今秋、患者への医師の説明を録音して電子カルテに記録する「医療現場録音システム」を本格導入すると発表した。インフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)の強化が狙いで、カルテに音声記録を組み込むシステムの導入は全国初という。一條院長は「医療事故訴訟が増加する中、医師と患者の溝を埋められれば」と話している。

 稲城市立病院は、07年から電子カルテ化を進め、昨年3月に全面移行した。新たに導入する音声記録システムは、一度録音すれば改ざんできない仕組み。既に3月から試行し、7月末までに入院患者延べ23人を対象に、手術などの説明について7~50分の録音を行った。9月以降、機材を増やし、外来診療にも導入する。医師と患者の信頼関係に配慮し、使用は医師の判断に任せる方針。

 「現場からの医療改革推進協議会」を設立するなど医療現場再生に向けて提言している東京大医科学研究所の上昌広特任教授は「使い方によっては患者と医師に新たなあつれきを生む危険性がある。医師は患者の理解を深めるために役立たせるという視点で運用を考えるべきだ」と指摘している。【松本惇】


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患者への医師の説明は、必ずカルテに記載しますが、


それでも「言った・言わない」で揉めることがあります。


個人で録音を行っていた医師は結構いるとおもいますが、


病院にシステムとしてスタンバイするのは画期的です。




実は、今日、ベテランの先生から


『患者に許可を得ずに録音するのは人権問題だからやめろ』


と言われました。



な~んか、納得がいかなかったのでちょっとだけ調べましたむっ


http://www.google.co.jp/search?hl=ja&source=hp&q=%E9%8C%B2%E9%9F%B3+%E6%B3%95%E5%BE%8B&aq=0r&aqi=g-r1g-mr7&aql=&oq=%E9%8C%B2%E9%9F%B3%E3%80%80%E3%81%BB%E3%81%86%E3%82%8A&gs_rfai =


http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1411897464


http://www.nishino-law.com/column_familiar/post_40.html


http://www.roudousha.net/tools/Work4-tool005.html


http://questionbox.jp.msn.com/qa5901956.html



録音するのが『人権問題』

という

法律的根拠がみつかりません。


要は、録音しても無問題。


ベテランの先生も、少しは調べてから発言してほしいですむかっ


古き良き時代の先生は危機管理意識が甘いと言わざるを得ませんが、


まあ、法律の先生ぢゃないんだから許してあげるのが器の広い男というものでしょうか。


自分のしていることが違法や人権侵害でなかったので、それで十分です。





実際、録音しておいて後から必要になったことは運よく?ありません。

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