六本木ホステスの安定剤とお酒のオーバードーズがやめられな～い悪循環日記２

『絶対に私からは離れていかない』

その言葉を信じ

怖いけれど　一歩踏み込んでみた

彼女に近づき私の世界はどんどん変わっていった

彼女の自信に満ち溢れた声

どんどん私の中に容赦なく入ってきて

壁をぶち壊してきたんだ

崩れ去った破片は風にのせキラキラと宙を舞う

今日は自分と向き合えた

今日はオーバードーズしなかった

今日は二人でお散歩に行った

今日は吐かないでご飯を食べれた

今日はキミを死ぬほど笑わせた

今日は声をあげて涙を流した

『毎日が記念日だね』

そう言ってくれた彼女

私の好きな曲を聴きながら迎えた朝

やわらかい手

温かい味噌汁

彼女が毎日見ていた景色を見た

広い空

水の音

光

鳥

草

花

歩く私の姿を撮るキミ

揺れる私の携帯のストラップが好きなキミ

ちょっと変な彼女

３人の彼女に出逢い

元は一つなのにそれぞれが隔離された存在

だから私は３度も恋に堕ちた

やっぱり彼女に何度だって惹かれるのだとわかった

だから怖くはなかった

分かってたよ　心の奥底では

最も辛い選択がベスト

それを拒む自己愛と　

結果自家撞着の繰り返し

私はいつになれば言えるのかな

緩やかに朽ちてゆくこの世界で

足掻く私の唯一の活路

色褪せたキミの微笑み刻んで　

栓を抜いた

声を枯らして叫んだ

反響　

残響　

空しく響く

外された鎖のその先は　

なにひとつ残ってやしないけど

ふたりを重ねてた

偶然　

暗転　

断線　

儚く千々に　

所詮こんなものさ　

呟いた　

枯れた頬に伝う誰かの涙

彼女が私を思いながら歩いた道で

絶対に言うはずないと思っていた言葉を

自分から

言ったんだ

『キミは成長し自ら羽ばたいて行くんだよ』

そんな言葉を聞きたくないと逃げた日々

あれだけ否定したのに

涙を流しながら

「全部　貴女の言ってることが正しかった」

と　呟いた

それが羽ばたく事だって

誰がどう見たって理解できた

彼女は最初からわかっていたけど

否定せず私を受け入れ全力で答えてくれて

『ありがとう　毎日が楽しかったよ　嬉しかったよ』

茶色の綺麗な瞳で私を見つめたの

愛してるのに　

離れがたいのに　

私が言わなきゃ

心に土砂降りの雨が　

呆然　

竦然　

視界も煙る

覚悟してた筈のその痛み　

それでも貫かれるこの体

ふたりを繋いでた絆　

綻び　

解け　

日常に消えてく

さよなら愛した人　

ここまでだ　

もう振り向かないで歩き出すんだ

帰り道

彼女が無償の愛を抱え歩いた道が

綺麗なピンク色に染まっていた

「ねぇ　貴女には見えないの？　こんなにもピンクの道が続いてるのに」

『見えないよ　普通の景色をそうやって見ることが出来るキミはやっぱり最高だよ』

違うよ

どうして見えないの？

ビルが黄色と緑とピンクのグラデーションになっていて

キミがいつも歩いてた道が手に取るようにわかるほど濃い色をしてたんだ

本当だよ

そして心の中であの呪文を唱えたよ

聞こえた？

届いた？

貴女がいつも叫ぶところで

私も貴女の名前を叫んでいたんだ

たくさん

たくさん

貴女の名前を呼んだよ

こんな想い初めてだよ

好きなのに自分から離れていくなんて

そんなことが存在するなんて思いもよらなかった

こんな愛の形もあるんだって

教えてもらった

キミは私に色んな事を教えてくれた

ありがとう

「愛していた」

だなんて過去形にはしないよ

だって私達は何度だって生まれ変わり再生し出逢うのだから

Circulation Of Love

私とキミだけの言葉

　

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