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2011-08-30 14:58:07

急性白血病について

テーマ:福島原発
懸念してたとおり、この件に関して『陰謀論』『東電隠蔽』が飛び交い始めましたね・・・

なので、急性白血病という病気がどんなものなのか、ちょっと調べてみた。

放射線の基礎知識 - 放射線被曝者医療国際協力推進委員会より、

白血病:最小潜伏期間・・・2年、中央値・・・8年、生涯・・・40年 (ICRP Pub,60)

作業員が急性白血病で死亡=収束工事「因果関係なし」-東電・福島原発 - 院長の独り言より、

たしかにこの期間では、急性白血病にはなりません。(少なくとも数ヶ月の潜伏期間が必要)東電の現場で働いたことが、直接の原因ではないのは明らかです。

・・・そもそも放射線被曝を原因とする白血病の発病は、

 晩発性影響

に分類され、報道が正しいとして7日間の放射線作業に従事して発症する症状は

 急性影響

になりますね。

そもそも、東電発表の被曝量が、万が一誤っていたとしても、白血病の症状が出るより先に、以下のような症状が出るはずです。
放射線による急性の影響(全身照射)

γ線被曝線量    症状
250以下       ほとんど臨床的症状無し
500          白血球(リンパ球)一時減少
1000         吐気、嘔吐、全身倦怠リンパ球著しく減少
1500         50%の人に放射線宿酔
3000         5%の人が死亡(骨髄障害)
4000         30日間に50%の人が死亡
6000         14日間に90%の人が死亡(中枢神経障害)
7000         100%の人が死亡

(前掲の「放射線の基礎知識 - 放射線被曝者医療国際協力推進委員会」より)

放射線の晩発性影響より、

放射線影響には潜伏期間、即ち、放射線被ばくから臨床症状としての影響が出現するまでにある期間が存在する。この潜伏期間が数週間以内の影響を急性影響、数ヶ月以上のものを晩発性影響と呼ぶ。

東海村JCO臨界事故の際、まさに急性影響により2名の方が亡くなりましたが、このお二方の症状は「大量被曝による染色体破壊により、新しい細胞が生成できない状態」となり、白血球などの細胞が新たに作られなくなったことから亡くなられています。

急性白血病とは、全く逆の症状ですね。
急性白血病より、
造血幹細胞または造血前駆細胞に分化成熟障害がおこり、腫瘍化した病態である。腫瘍細胞は異常増殖能と不死化という特性をもち、正常骨髄を圧迫し汎血球減少をおこす。末梢血では特定の白血球が増加したりするが、正常機能のない細胞であるので、感染防御機構は破綻する。

東電発表を信じられない気持ちは分かりますが、どうか皆さん、冷静に分析してみましょう。


急性白血病:福島第1原発作業員が死亡 東電が発表 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110830k0000e040075000c.html
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コメント

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1 ■専門家による解説

僕が出しゃばるまでもなく、お医者様の解説が出ました。
とても分かりやすい解説ですので、どうぞご覧下さい!σ(゚ー^*)

今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMの日記 (id:NATROM / @NATROM)
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20110830#p1

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