なぜ世田谷にラジウムが集中してるんでしょうね?
世田谷育ちはグルコサミンだけじゃないの?(´・ω・`)
冗談はともかく、原発事故以降、ガイガーカウンターを持って測定に回っているボランティアの方々が増えたのは、こういう人知れず埋もれている放射線源発見に一役買ってるんですね。
いい表現が思いつかないんですが、「不幸中の幸い」というか「ケガの功名」というか・・・
(お気に障ったら申し訳ありません。)
前回の床下からのラジウム騒動時にもそうでしたが、何故だかネット上では、
ラジウム226はα崩壊核種だから、γ線が出る訳ない。
これは明らかに政府と東電の陰ぺ(ry
なんて論調も目にします。
確かにラジウム226(Ra226)はα線を放出してラドン222(Rn222)になります。
だけど若干のγ線も出ています。
しかし、一番γ線放出に寄与しているのは、ラジウム崩壊後に出来ていくさまざまな放射性核種です。
α線を放出してラドンになって、そこで終わり!ではない訳です。
途中、様々な分岐があるのですが、主な経路を書いてみると・・・
Ra266 ⇒ α ⇒ Rn222 ⇒ α ⇒ Po218 ⇒ α ⇒ Pb214 ⇒ β ⇒ Bi214 ⇒ β ⇒ Po214 ⇒ α ⇒ Pb210
ここで終わりじゃなくまだまだ続くのですが、ちょっと休憩w
途中、βが2回出てきましたね。
因みに、β崩壊すると同時にγ線も出てると思って頂いて結構です。
さて続きを・・・と思ったのですが、とっても分かりやすくてキレイな図を見つけたので、こちらにお任せしてしまいます。(^^;
ウラン・ラジウム崩壊系列の旅
@Yoneckland2さんの、twitpic からお借りしました。
ありがとうございます!(是非、上記リンク先の大きなオリジナルをご堪能ください。)
この絵の素晴らしいところは、半減期の長さがプールの大きさ(容量)で表現されていること!
半減期1,600年のラジウム226がα崩壊すると、半減期3.8日のラドン222となります。
ラジウム226に比べると一瞬のようなラドン222の半減期ですが、それでも一瞬溜まる訳ですね。
そして次に、半減期3.1分のポロニウム218、溜まる間もなく半減期27分の鉛214、半減期22分のビスマス214、そして半減期0.00016秒のポロニウム214を経て、ようやく半減期22年の鉛210で一休み・・・
この後は、半減期5日のビスマス210、半減期140日のポロニウム210を辿り、ようやく最終目的地となる、鉛206(安定元素)になる訳です。
半減期が長い放射性物質は、要するに崩壊しにくい・・・放射線を出しにくい、と考えて大丈夫。
でもそれは確率の問題であって、その放射性物質が大量にあると、そのうち幾つかはするに崩壊する・・・かもしれない。(確率なので誰にも分からない・・・)
でも、統計学で考えれば、十分な量の放射性物質があればそれは計算された確率に近づくわけで、
例えれば、1の目が連続で出たサイコロも、何百回も振れば、すべての目の出る確率は等しく1/6に近づく訳です。
ちょっと脱線しましたが、今回のラジウム226の場合、半減期は1,600年というとてつもなく長い期間ですが、だけど瓶の中にはおそらく数十グラムのラジウムが入っているんじゃないかと予想してますが、
ラジウム226の比放射能は、
3.7×10^10 Bq/g
ですから、たった 1g のラジウム226でも1秒間に 37,000,000,000(370億)個も崩壊している訳で、となると土中の瓶の中では、毎秒(推定)4千億個以上も崩壊が起きていて、それは(瓶が割れてなければ)瓶の中でラドン222を経て、かなりの量の鉛210に壊変してると予想される訳です。
まぁ、α線は数センチの空気で遮蔽されますから、瓶が遮蔽物となっていてα線が出ているとは考えにくい。
埋まっていた付近で 40mSv/h なんていうとんでもない値が出ていましたが、それらはγ線によるものが大半(一部β線?)なんでしょうね。
朝日新聞の記事によると、土中からは鉛214やビスマス214が検出されたとのことですから、やはりラジウム崩壊系列によるものと考えてよさそうです。
・・・ていうか、漏れてんじゃん。(´・ω・`)
汚染が広がってなければいいんですが・・・店内とかからも微量の放射線を検出してるんでしたっけ?
さすがに瓶に直接触れるのはかなりヤバイ数値ですが、土中に埋まっていた真上にずっと(数日以上)居座っていない限り、単に通行していた程度では気にするレベルではありませんね。
今回の場合、直接放射性物質に触れる(吸い込む)恐れも小さい訳ですし。
(計測されているのは、地中から飛んでくるγ線のみで間違いないでしょう・・・)
ちなみに岩石中(特に花崗岩など)に微量に存在する天然ウランの崩壊によって生じるラジウム226やその崩壊核種であるラドン222が温泉に溶け込んだものが、ラジウム温泉でありラドン温泉な訳です。
花崗岩(御影石)は西日本に多く分布していて、有馬温泉の源泉近くでは、13μSv/h の放射線量が計測されるそうです。
今回の騒動は自然放射線源じゃなく過去の廃棄物である(という予想)・・・ってとろこに問題はあるものの、身の回りには知らず知らずに放射線を放出する自然物質が数多くある、ということが確認できたのなら、これもまた勉強になった訳ですね。σ(゚ー^*)
世田谷育ちはグルコサミンだけじゃないの?(´・ω・`)
冗談はともかく、原発事故以降、ガイガーカウンターを持って測定に回っているボランティアの方々が増えたのは、こういう人知れず埋もれている放射線源発見に一役買ってるんですね。
いい表現が思いつかないんですが、「不幸中の幸い」というか「ケガの功名」というか・・・
(お気に障ったら申し訳ありません。)
前回の床下からのラジウム騒動時にもそうでしたが、何故だかネット上では、
ラジウム226はα崩壊核種だから、γ線が出る訳ない。
これは明らかに政府と東電の陰ぺ(ry
なんて論調も目にします。
確かにラジウム226(Ra226)はα線を放出してラドン222(Rn222)になります。
だけど若干のγ線も出ています。
しかし、一番γ線放出に寄与しているのは、ラジウム崩壊後に出来ていくさまざまな放射性核種です。
α線を放出してラドンになって、そこで終わり!ではない訳です。
途中、様々な分岐があるのですが、主な経路を書いてみると・・・
Ra266 ⇒ α ⇒ Rn222 ⇒ α ⇒ Po218 ⇒ α ⇒ Pb214 ⇒ β ⇒ Bi214 ⇒ β ⇒ Po214 ⇒ α ⇒ Pb210
ここで終わりじゃなくまだまだ続くのですが、ちょっと休憩w
途中、βが2回出てきましたね。
因みに、β崩壊すると同時にγ線も出てると思って頂いて結構です。
さて続きを・・・と思ったのですが、とっても分かりやすくてキレイな図を見つけたので、こちらにお任せしてしまいます。(^^;
ウラン・ラジウム崩壊系列の旅
@Yoneckland2さんの、twitpic からお借りしました。
ありがとうございます!(是非、上記リンク先の大きなオリジナルをご堪能ください。)
この絵の素晴らしいところは、半減期の長さがプールの大きさ(容量)で表現されていること!
半減期1,600年のラジウム226がα崩壊すると、半減期3.8日のラドン222となります。
ラジウム226に比べると一瞬のようなラドン222の半減期ですが、それでも一瞬溜まる訳ですね。
そして次に、半減期3.1分のポロニウム218、溜まる間もなく半減期27分の鉛214、半減期22分のビスマス214、そして半減期0.00016秒のポロニウム214を経て、ようやく半減期22年の鉛210で一休み・・・
この後は、半減期5日のビスマス210、半減期140日のポロニウム210を辿り、ようやく最終目的地となる、鉛206(安定元素)になる訳です。
半減期が長い放射性物質は、要するに崩壊しにくい・・・放射線を出しにくい、と考えて大丈夫。
でもそれは確率の問題であって、その放射性物質が大量にあると、そのうち幾つかはするに崩壊する・・・かもしれない。(確率なので誰にも分からない・・・)
でも、統計学で考えれば、十分な量の放射性物質があればそれは計算された確率に近づくわけで、
例えれば、1の目が連続で出たサイコロも、何百回も振れば、すべての目の出る確率は等しく1/6に近づく訳です。
ちょっと脱線しましたが、今回のラジウム226の場合、半減期は1,600年というとてつもなく長い期間ですが、だけど瓶の中にはおそらく数十グラムのラジウムが入っているんじゃないかと予想してますが、
ラジウム226の比放射能は、
3.7×10^10 Bq/g
ですから、たった 1g のラジウム226でも1秒間に 37,000,000,000(370億)個も崩壊している訳で、となると土中の瓶の中では、毎秒(推定)4千億個以上も崩壊が起きていて、それは(瓶が割れてなければ)瓶の中でラドン222を経て、かなりの量の鉛210に壊変してると予想される訳です。
まぁ、α線は数センチの空気で遮蔽されますから、瓶が遮蔽物となっていてα線が出ているとは考えにくい。
埋まっていた付近で 40mSv/h なんていうとんでもない値が出ていましたが、それらはγ線によるものが大半(一部β線?)なんでしょうね。
朝日新聞の記事によると、土中からは鉛214やビスマス214が検出されたとのことですから、やはりラジウム崩壊系列によるものと考えてよさそうです。
・・・ていうか、漏れてんじゃん。(´・ω・`)
汚染が広がってなければいいんですが・・・店内とかからも微量の放射線を検出してるんでしたっけ?
さすがに瓶に直接触れるのはかなりヤバイ数値ですが、土中に埋まっていた真上にずっと(数日以上)居座っていない限り、単に通行していた程度では気にするレベルではありませんね。
今回の場合、直接放射性物質に触れる(吸い込む)恐れも小さい訳ですし。
(計測されているのは、地中から飛んでくるγ線のみで間違いないでしょう・・・)
ちなみに岩石中(特に花崗岩など)に微量に存在する天然ウランの崩壊によって生じるラジウム226やその崩壊核種であるラドン222が温泉に溶け込んだものが、ラジウム温泉でありラドン温泉な訳です。
花崗岩(御影石)は西日本に多く分布していて、有馬温泉の源泉近くでは、13μSv/h の放射線量が計測されるそうです。
今回の騒動は自然放射線源じゃなく過去の廃棄物である(という予想)・・・ってとろこに問題はあるものの、身の回りには知らず知らずに放射線を放出する自然物質が数多くある、ということが確認できたのなら、これもまた勉強になった訳ですね。σ(゚ー^*)
同じテーマの最新記事
- 考えることって楽しいよね 10月24日
- おまいら、もちつけ・・・(^^; 09月24日
- 最新の記事一覧 >>