足利市の足利赤十字病院で09年10月、心臓手術を受けた男性患者(当時64歳)が死亡する医療過誤があったとして、業務上過失致死容疑で書類送検された同病院の心臓血管外科部長(53)と同科副部長(44)について、宇都宮地検は不起訴(起訴猶予)とした。処分は20日付。地検は「過失の内容と結果などを総合的に判断した」としている。
県警によると、医師2人は09年10月5日、心臓の弁を人工弁に交換する手術中、手術器具の金属製ナット(長さ約1・5センチ)を左心房内に誤って残した。その日のうちに再度手術し取り出したが、3日後に死亡させたとして、同容疑で3月、宇都宮地検足利支部に書類送検されていた。【松本晃】
毎日新聞 2011年12月23日 地方版