2009年02月09日発行メールマガジン
アンケートなどで、読者のみなさんからさまざまなリクエストいただいているアニメメルマガ編集部。貴重なご意見、誠にありがとうございます!特に、「アニメ制作スタッフのことをもっと知りたい」というご要望を多数頂戴しています。
そこで今回、メルマガ編集部とライターの太田で、ヤッターマンを生み出したアニメ制作会社「タツノコプロ」(株式会社竜の子プロダクション)に潜入取材してきました!1962年の会社設立以来、数々の名作オリジナルアニメを世に出してきたタツノコプロってどんな風になってるのか、どんな人が働いているのか…!?アニメメルマガでしか知りえない、2週にわたる特集企画をご覧あれ!!
それでは「タツノコプロ潜入レポート!<前半>〜予定通り編〜」をどうぞ!(次号の後半は「サプライズ編」笑)。
ここは東京都国分寺市…。JRの駅から歩くとほどなくして、そびえ立つ竜の子ビルが目に入ってきました。
陽を浴びて、おなじみのマークがキラリと光っています。まだ情報インフラが今日のように整備されていなかった昔は、ヤッターマンのキャラが現実にいると思い込んだ(?)ファンが、キャラクターに会うために突然会社を訪れて来ることもあったそう(笑)。
(★タツノコプロが入っている、その名もタツノコビル。)
では、ヤッターマンのポスターが貼られたドアを開けて、いざ潜入!!
まずはアニメメルマガの読者プレゼントを貰おうと、図々しくもMD事業部の岩野さんを直撃取材!
え〜っと僕の仕事って何なんだろ〜?(笑)。色々やってるんですよね〜。代表的な仕事は、“マーチャンダイジング”ですかね。キャラクターをメーカーさんに貸して商品を作ってもらい、それがヤッターマンのイメージにちゃんと合っているかをチェックします。勤務は、普通に朝出社して夜に帰ります。忙しいから定時に帰ることはあまりないですけど(笑)、ちゃんと帰っていますね。制作と違って泊まり込んだりはしないですね。アニメ制作会社だからといって、みんな夜型なわけではないですよ(笑)。
(★MD事業部・岩野 貢さん。主に商品ライセンスを担当。)
まず、DXシリーズですね。平面であるアニメを立体にしないといけないので大変でした!それから、イベント会場に置く大きな人形があるんですけど、150センチぐらいのヤッターワンとかを監修しました。とにかく大きいから苦労しました。でもその分、充実感もありましたよ。
大きさももちろんですけど、
商品のバランスを考えるのが難しかったんです……。
気づいていない方も多いと思うんですが、アニメのキャラクターデザインって、ひとつひとつのおもちゃで微妙に違うんですよ。例えば僕の持っているオモッチャマは胴体が少し短いですよね?
(★左はお菓子の詰め合わせのケース。右はアミューズメントの景品フィギュア。
同じヤッターワンでも微妙に顔が違う!)
他にももっと良い例を挙げると、この2つのヤッターワンのおもちゃを見て下さい。じっくり見るとデザインが違います
アニメのデザインそのままでおもちゃにしてしまうと、
バランスが悪くなって、キャラの魅力が100%おもちゃに反映されなくなってしまうんですよ。だから、「このキャラをこの商品にするなら、もっと鼻を低く」とか、「目を大きく」とか調整していかなければいけないんです。
常にお客さんとしての目を忘れないことです。開発する側に偏った目ではなく、お客さんとしての目を持っていないと、良い商品が作れないので。
(★キャラクターグッズがたくさん置いてあるタツノコプロの応接室にて。)
じゃあ、このオモッチャマをあげますよ!
あと、さっきのヤッターワンたちも。
ま、まあ、そうですけど……(笑)。
そんなこんなで、写真で紹介した商品のほかにも予想以上にメルマガ用のプレゼントをたくさん頂いた取材陣は、早くも大荷物になり嬉しい悲鳴を上げた(笑)。
そして次に、忙しい中、快く取材をOKしてくれた編集担当の奥田さんへ直撃インタビューを敢行!
簡単に言えば、撮影されたアニメーションを順番に並べて、テレビの放映時間の尺に収めるのが業務です。アニメの制作過程で言えば、かなり最後の方のセクションに当たりますね。
(★編集担当:奥田浩史さん)
アニメ番組には、変身シーンや武器を使う場面など、どの放送話でも使えるアニメーションがあるんですけど、その数がヤッターマンはとっても多いです。「今日はどの素材を使おうか!?」という贅沢な悩みをいつも抱えてます(笑)。
基本的には子供たちにとって分かりやすくて楽しいアニメを目指しているので、見やすいカットを使うように心がけています。例えば、右に敵がいるシーンで、ボヤッキーが左を向いて「ポチッとな!」と押すのは、観てる方にとっては少し気持ちが悪いですよね?右に敵がいるなら右を向いて「ポチッとな!」をさせないといけません。
いや、アドバイスとかじゃなくて、やる気があるなら、即採用です(笑)。時間的な制限が厳しい業務ですので、人手がほしいんですよ!(笑)。いつも締切との戦いですね。でも、そういう状況下で納品完了した時は爽快ですよ♪やっぱりこの仕事が好きなんですよね〜。大変な仕事だからこそ、「アニメが好き」というのは基本だと思いますね。細かい部分は入ってから覚えれば大丈夫ですよ。
断固あります!!
去年の七夕の事件だったんですが、幼稚園生の息子が、短冊に「ゴー○ンジャーになりたい!」って書いたんですよ〜(涙)。私がヤッターマンの仕事をやっているのを知ってるのに(苦笑)。だから、今年の七夕で息子に「ヤッターマンになりたい!」と書かせるのが目標ですね(笑)。
このように、潜入取材の前半は予定通りのスケジュールで進行していた。だが、ヤッターマン本編の怒涛の展開をまねるがごとく、取材はサプライズに満ち溢れた後半戦を迎えることとなった……!?!?
ということで、読者のみなさんはヤッターマンにより一層の興味を持って頂けましたでしょうか?まずは、本日(2月9日よる7時〜)のアニメ☆7内で放送される「バレンタインデーは工場見学だコロン!」をぜひ観て下さいね♪奥田さんの細かい気配りが行き届いた編集は、どこで使われているのかな?そして、今後の放映予定や映画情報は、下記を要チェックしてね☆