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時短、渋滞緩和期待 東伯中山道路27日供用開始
足掛け12年をかけて整備が進んできた山陰道「東伯中山道路」が27日午後3時に供用開始される。所要時間の短縮や琴浦町内での交通渋滞の緩和など利便性が向上する一方、ストロー現象による町の衰退も懸念されており、町や商店主らが開通後を見据えた取り組みを進めている。
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供用開始が間近に迫った山陰道「東伯中山道路」。開通後、琴浦町内の国道9号の交通量減少が予測され、沿線商店は売り上げ減を懸念している。 |
山陰道「東伯中山道路」は琴浦町槻下の大栄東伯インターチェンジ(IC)と大山町八重の赤碕中山ICを結ぶ延長12キロ。総事業費約592億円で、IC4カ所のほか、琴浦パーキングエリア(PA)が開設される。
倉吉―米子間の所要時間が約8分短縮されるほか、同道路と並行する町内の国道9号では渋滞の緩和や交通事故の減少が期待される。事故や災害などによる通行止めの際の代替路も確保される。
利便性が向上する一方で、同町内の衰退が懸念されてきた。名和淀江道路(名和IC―淀江IC)など最近の例から推測すると、4〜5割、国道9号の交通量が減ることは避けられない。町民を対象に行われた意識調査「山陰道の開通による外出行動の変化」では、食料品や日用品を町内で購入する人が2割少なくなる、という結果も出ている。
開通後を見据え、町内では官民一体となり対策を進めてきた。フォーラムやワークショップなどを開催して地域活性化策を模索。昨年には商店主らが中心となってNPO法人琴浦グルメストリートプロジェクト(山本浩一理事長)を発足させ、グルメを中心とした町おこし、町内への誘客に力を注いでいる。
町も同町別所の琴浦PA隣接地に、町の情報発信や特産品販売などを行う活性化施設を建設中で今夏には完成する予定。PAに休憩で立ち寄る通行者を施設に引き込み、町をPRするとともに町内への誘引も狙う。
山本理事長は「開通により琴浦町へのアクセスが向上される」と話す通り、プラスの材料もある。魅力ある町づくりが進めば、観光客の増加や経済効果も期待できる。山本理事長は「高速道路が開通しても人が集まる町のモデルケースを目指す」と話しており、今度の取り組みに注目が集まっている。
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