2011年10月25日 22時31分
衆院選挙制度に関する各党協議会が25日、国会内で開かれ、座長を務める民主党の樽床伸二幹事長代行が、今国会では「1票の格差」是正の法整備を優先し、比例拡充や大幅な定数削減などの抜本改革は来年の通常国会で検討する2段階のスケジュール案を示した。2大政党に有利な小選挙区比例代表並立制の維持を警戒する公明党など他の7党が反発。次回会合の日程も決められなかった。
政府の衆院議員選挙区画定審議会(区割り審)は来年2月25日までに首相に区割り改定案を勧告しなければならないが、09年衆院選の1票の格差を「違憲状態」とした最高裁判決を受け作業を中断している。樽床氏は「むざむざと(期限を)通過し、違法状態となるのは立法府として許されない」とし、区割り審設置法の改正案を今国会中に提出して違法状態を回避することを優先し、抜本改革に関する議論は別途進める手順に理解を求めた。
しかし、提案に沿って小選挙区の区割りを先行させれば、定数削減の対象が比例代表となる可能性が高まるとの警戒論もあり、民主、自民以外の政党から反対意見が相次いだ。【高橋恵子】