■ 伊達の亘理イチゴ農家へひと足早くＸマスケーキ届く

【2011年12月13日（火）朝刊】

　伊達市でイチゴ栽培の技術確立を目指し、宮城県亘理町から移住したイチゴ農家に１２日、ひと足早いクリスマスケーキが届いた。送り主は、札幌市で洋菓子店を営むパティシエ、安孫子政之さん。義援金の返礼に贈ったイチゴが粋なプレゼントになって返ってきた。

　安孫子さんは札幌市清田区で製菓店「ＤＯＬＣＥ　ＶＩＴＡ（ドルチェ・ビータ）」を経営するオーナーシェフ。店で仙台イチゴを使っていたことから、東日本大震災の被災地復興を願い５月上旬から店舗で、売り上げの全額を義援金に充てる「寄付チョコ」を１個２００円で販売していた。

　その後、伊達で奮闘する亘理町の農家を知り、９月に義援金２２万８千円を寄付した。それから約３カ月。今月７日に農家からお礼のイチゴ１箱（４パック）が届き、自慢の腕を振るって、豪華なクリスマスケーキを仕上げた。

　この日、伊達市を通じて東関内町で栽培ハウス建設に励む農家の元に届いたケーキは、その場で早速切り分け試食。育てたイチゴを使ったケーキを食べるのは初めてという佐藤長市さん（５２）は「甘くて相性もバッチリ。ケーキにしてもらえるとは、思ってもいなかったのでうれしい」と洋菓子職人ならではの計らいに感激していた。
（菅原啓）

【写真＝伊達で育てたイチゴを使ったクリスマスケーキを分ける亘理町のイチゴ農家ら】

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