台風で1000人を超える死者が出るなど深刻な被害を受けたフィリピンに対し、日本政府はマットレスや発電機など、2500万円相当の支援物資を送ることを決め、22日、マニラでフィリピン政府に引き渡しました。
フィリピンでは先週、台風21号が南部のミンダナオ島を横断し、防災当局によりますと、洪水や土砂崩れでこれまでに1010人が死亡し、行方不明者は51人になっています。また、被災者は64万人に上り、食料や医薬品が不足しているほか、水道や道路などのインフラが大きな被害を受け、復旧には時間がかかる見通しです。こうした状況を受けて日本政府は、マットレス1500枚や発電機30台など、2500万円相当の支援物資を送ることを決め、22日、フィリピンに駐在する卜部敏直大使が、マニラで物資の一部と目録を手渡しました。卜部大使が「東日本大震災ではフィリピンに助けてもらった。今度は日本が喜んで支援したい」と述べたのに対し、物資を受け取ったソリマン社会福祉開発相は「被災者の大きな助けになる」と感謝の意を表しました。支援物資は23日にも深刻な被害が出たミンダナオ島北部の都市、カガヤン・デ・オロなどに空路で届けられるということです。