小学校のかけ算の問題について(3/4)

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小学校のかけ算の問題について

数学カテゴリと迷ったのですが、こちらで質問させていただきます。

とある掲示板で、小学2年生の算数の問題が話題になっていました。

「子供が5人います。お菓子を2個ずつ配ると、お菓子は全部で何個になりますか?」

回答は以下のとおりだそうです。
 2×5=10 ○
 5×2=10 ×

元の掲示板では、その様に教える様に指導されているとのことですが
下の式が×になる理由がわかりません。
どの様な理由によるものなのでしょか?

よろしくお願いします。

投稿日時 - 2011-12-18 09:15:41

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QNo.7196103

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回答(20件中 11~15件目)

ANo.10

#8です。

#9さん> 私がここで述べた以上の明らかな根拠があるのかもしれませんね。

歴史的にみると,今の教科書は6社ともおっしゃるようになっているのですが,つい最近までは教科書にはそのような記述はなかったのです。それではどうしてこのような指導がなされていたのかというと,教師用の指導書(6社とも)がかなり昔から順序にこだわる指導をするように書かれていたのです。順序を逆にするのは間違いであると。

「いち単位あたりの量」×「いくつ分」にこだわって指導するようになったのは数教協の影響が強いというのが定説ですが,その遠山先生でさえ掛け算の数値の順序にはこだわっていませんでした。こだわったのは「いち単位あたりの量」とか「いくつ分」とかの概念であって,その指導のための便法として「いち単位あたりの量」×「いくつ分」という順序で指導することにして,でも何をいち単位の量とみるかについてはいろいろな考え方があってもよいとしていました。
それが指導書を作る人の間では,かける数値の順序を固定する方法にすり替わっていったのです。

数教協が50年代に入ってから唱えた「いち単位あたりの量」と「いくつ分」を重視する立場より前からあった掛け算を累加あるいは倍と捉える立場でも,掛け算の導入時には順序を固定していましたが,すぐに交換法則について言及し順序を固定するのは単に指導上の便法にすぎないことは明確でした。

今の状況は,掛け算には正しい順序があるとするものであって常識に従っている大人には到底受け入れるいれることはできません。

投稿日時 - 2011-12-19 22:25:44

ANo.9

ANo.7です。

>5人に対して2個ずつですから、5人という基本の固まりに対して2個ずつ配る。であるから5×2となるという考え方もありではないかと思うのです。

小学校低学年(1年生も)では、かけ算に入る前に「まとめて数える」という考え方を学習します。「2ずつ」とか「5ずつ」とか「10ずつ」とかに対象物をまとめて、見やすく数えやすくする考え方です。「2ずつ」というのは「2を1セット」と見ます。今回のお菓子の問題も「ばらばらの2個」のイメージではなく「セットになった2個」「ビニル袋に入りの2個」のような状態が、小学校現場での「2個ずつ配る」です。
ですから、「A~Eさんにまず1個配り、もう一度A~Eさんに1個配る」というイメージにはなりません。(余談ですが、このイメージはわり算の中の等分除の指導の時に使います。)

>2×5の順番でないとダメというのは指導要綱?に明記されているのでしょうか?

ANo.8様がおっしゃるとおり、書かれていません。ですが、小学校算数の教科書を出版している会社6社全てが「これ」です。確かにANo.8様のお説の通り「ローカルルール」かもしれませんが、編集方針の異なる教科書6社が「国内統一」なのです。私がここで述べた以上の明らかな根拠があるのかもしれませんね。

あと、

○○○○○
○○○○○

の件ですが、「両方あり」です。これは「2が5つ」とも「5が2つ」とも見えます。
式は「答えを出すため」に大切なだけではなく「状態を表すため」にも大切なものです。「2個のセットが5つあるし、見方を変えたら5個のセットが2つある」と見て式を2つ作るといった学習活動は、数の感覚を豊かにするとされています。
最後に使うエピソードとしては適切でないかもしれませんがお許し下さい。トイレットペーパーの包装に「110mm×60m」のような標記がありました。私は「言葉としての式・状態を表す式」を考える上で、とても参考になるなあと思ったことでした。

投稿日時 - 2011-12-19 19:23:24

ANo.8

> 下の式が×になる理由がわかりません。

それは日本の初等教育業界では「いち単位あたりの量」×「いくつ分」の順序で書かなければならないというローカルルールがあるからですね。そして、ここでいち単位あたりの量というのは一人当たりのお菓子の数でなければならないという固定観念があるからです。

> でも逆の考え方もあるのではないでしょうか?
> つまり5人に対して2個ずつですから、5人という基本の固まりに対して2個ずつ配る。
> であるから5×2となるという考え方もありではないかと思うのです。

当然ですね。いろいろな考えがあって良いと思います。そういう考えが出来るようにすることも算数教育の目的の一つのはずです。

> 2×5の順番でないとダメというのは指導要綱?に明記されているのでしょうか?

学習指導要領にはそんなことは書いてありません。それどころか「一つの数をほかの数の積としてみることができるようにし,数についての理解を深めるとともに,数についての感覚を豊かにする 。」として2×6と6×2が同じである事を言っています。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2009/06/16/1234931_004_2.pdf
81ページ

それから#6さんが
> >子供が5人います。お菓子を2個ずつ配ると、お菓子は全部で何個になりますか?
>
> のような問題では、日本では「2×5=10」と表すのが一般的ですが

と書いていますが、少なくとも40歳以上の普通の日本人はこの問題なら5×2=10とするほうが多いでしょう。数字が出てきた順に書くのです。普通の大人であればこの問題は掛け算でとけるということが分かり、掛け算は交換可能であることも知っていますから掛け算の順序にはこだわらないというのが本当のところでしょうけど。
それをなぜか小学校の算数教師(と教科書の指導書の編集者)だけはローカルルールを押し付けるのです。

昔に私が回答したものがある。
http://okwave.jp/qa/q6289870.html

黒木さんという人の主張
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/LaTeX/20101123Kakezan.html#0

投稿日時 - 2011-12-19 01:41:21

ANo.7

ANo.6です。

書き抜かっていました。「5×2=10」を×にする理由は、式が「日本語を算数の言葉に翻訳したもの」だからです。
日本語の問題文を日本語として簡略化すると「2が5つ」「2の5倍」です。それを「日本の算数の言葉(式)」に翻訳して「2×5」になる、ということです。国語で文法を教えると同じように算数の言葉の文法を教えているのだと、私は思っています。

英語では「2の5倍は10」は「five times two is ten」ですから、英語の言葉の文法に合わせた英語の算数の文法を適用しています。ですから「5×2=10」とするのが正しいのですが、「2×5=10」で×にしているかどうかは知りません。ですが、問題の中の数字の意味をつかむということが大切というのは、国によって違わないはずですから、×にしないまでも指導は入ると思います。

投稿日時 - 2011-12-18 13:37:07

お礼

皆様ご回答ありがとうございました。
No.7様の欄をお借りしてお返事とさせていただきます。


はっきり言いますと今ひとつ腑に落ちない部分があります。
考え方として、基本となる固まり×それが幾つあるか となるのだと思います。

質問の問題では、
皆様の考え方では、基本の固まりは2個であり、それが5人分であるから2×5になるということですよね、これは理解できます。

でも逆の考え方もあるのではないでしょうか?
つまり5人に対して2個ずつですから、5人という基本の固まりに対して2個ずつ配る。
であるから5×2となるという考え方もありではないかと思うのです。


2×5の場合は、Aさんに2個、Bさんに2個 …… Eさんに2個配る、ですが。
5×2の場合は、A~Eさんにまず1個配り、もう一度A~Eさんに1個配る
というイメージですね。

ですから5×2が不正解になるというのは疑問が残ります。



話が変わりますが
2×5の順番でないとダメというのは指導要綱?に明記されているのでしょうか?
であれば、そのように教えざるを得ないというのには納得できるのですが……



あと、もう一つ質問です、例えば

○○○○○
○○○○○

「上の○の数をかけ算の式を書いて表しなさい」という問題の場合には
どちらの順序で書いても正解になるのでしょうか?

投稿日時 - 2011-12-18 18:32:11

ANo.6

小学校に30年ほど勤めています。

>子供が5人います。お菓子を2個ずつ配ると、お菓子は全部で何個になりますか?

のような問題では、日本では「2×5=10」と表すのが一般的ですが、例えば英語圏では「5×2=10」と表すのが普通のはずです。
理由は、言葉での表現の順番に合っているからです。この問題のケースでは「お菓子2個が5セット必要→2個が5つ(2の5倍)」と言葉では表現できます。だから、その順番通り「2×5=10」なのです。
英語では「five times two is ten」ですから「5×2=10」になります。オリンピックなどの国際競技会の400mリレーも「4×100」ですね。日本語的には「100×4」なのですが…。

ただ、文科省には「理数教育の国際的な通用性」という視点もあります。もしかしたら、何年か後には英語圏に合わせて「5×2」になるかもしれません。私的には「そうならないこと」を祈っています。

投稿日時 - 2011-12-18 12:47:32

お礼

ご回答ありがとうございました。
No.7様の欄をお借りして皆様へのお返事とさせていただきました。

投稿日時 - 2011-12-18 18:35:39

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