小学校のかけ算の問題について(1/4)

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小学校のかけ算の問題について

数学カテゴリと迷ったのですが、こちらで質問させていただきます。

とある掲示板で、小学2年生の算数の問題が話題になっていました。

「子供が5人います。お菓子を2個ずつ配ると、お菓子は全部で何個になりますか?」

回答は以下のとおりだそうです。
 2×5=10 ○
 5×2=10 ×

元の掲示板では、その様に教える様に指導されているとのことですが
下の式が×になる理由がわかりません。
どの様な理由によるものなのでしょか?

よろしくお願いします。

投稿日時 - 2011-12-18 09:15:41

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QNo.7196103

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回答(20件中 1~5件目)

ANo.20

もう終わりにしたかったtosa-bashです。sekibunnteisuu様からの問いがありますので、前言を覆してもう一度登場することにします。明日からしばらく自宅を離れますので、本当に「この件は最後」です。

>いつ…(中略)…これからは好きな順番で式を書いてよいのだと教えるのでしょうか。

文章問題での立式に限ってお答えします。(ドットが矩形に並んでいるような場面は除きます)
基本的に、小学校の間は「この順序での立式」で通します。立式の順番が「どうでもいい」と言うことはありません。
理由を述べます。

上級生になっても立式の根拠に「1あたりの量、いくつ分の量、全体の量」の判別を使うからです。
例えば、5年生では「1Lの重さが1.2kgのハチミツがある。2.4Lの重さは何kgか」というような問題に出会います。この場合、かけ算になる根拠は「1あたりといくつ分が分かっていて、全体の量を求めるのだからかけ算」ということになります。同じ状況で6年生では1.2kg、2.4Lが分数になりますが、「かけ算になる」という根拠は全く同じです。
数の意味を小数・分数にまで拡張しても整数と同じように乗除が成り立つという理解で小学校の乗除計算は完成です。ですから、6年生まで「1あたり×いくつ分=全体」という基本線が続くことになり、教科書には5年生にも6年生にも「1あたり×いくつ分=全体」に類する記載があります。これは「必ず」あります。
もう一つ、小学校で出てくる公式、例えば速度に関する公式や割合に関する公式の第二用法「道のり=速さ×時間」も「比べられる量=もとにする量×割合」も、基本的に「1あたり量(基準量)×いくつ分(割合・倍)=全体の量(比較量)」のように、「等分除で求められる商×包含除で求められる商」の順番になっています。

かけ算の順番にこだわることは「日本語の順番に従ってのこと」と述べました。イメージしやすい普通に使う言葉と関連付けるのが子どもたちの感覚に沿った道筋だと思うからです。問題文に出た順番で立式する子どもに指導を入れるのは、場面を考えずに機械的に式を立てる子どもがいるからです。先の学習を考えれば、問題中の数値が1あたりか、いくつ分か、全体量かを見分けて立式してほしいということです。小数同士分数同士の計算になっても演算決定に活かすことができるからです。

例を示したほうがいいでしょうね。「1Lの重さが1.2kgのハチミツがある。2.4Lの重さは何kgか。」「1Lの重さが1.2kgのハチミツが2.88kgがある。何Lあるか。」「2.4Lの重さが2.88kgのハチミツがある。このハチミツの1Lは何kgか。」、この3問は同じ状態を未知数を変えて作っています。子どもたちが「何算か」を何で判断するか。数値の意味の理解です。それが分かったら、言葉の式や既習の学習で立てた式に当てはめて立式させます。
直感的に「何算か」を判断できる子どもにとっては不要な道筋だろうと思います。でも、「これは割るの?かけるの?」と問う子どもたちには、2年生のかけ算導入からの道筋に沿って判断材料を示していくのが教師の役割です。

「順番は固定ではない」ということの例ですが、3年生以上になればかけ算も九九表の範囲から出ます。問題文を読んで1位数×2位数で立式して筆算しようとした場合、「逆でも答えは同じ」と2位数×1位数にさせることとか、比例の式の学習で「いくつ分が定数」になった時まで「一あたり×いくつ分」の順番にこだわったりしないことを意識して述べました。学習が進めば文字式で×や÷を使わないとか、定数が先だとか、帯分数を使わないだとか、新たな約束事で学習が進むことは当然です。数学の世界では普遍的な形だからと言って円の面積を「円周率×半径×半径」とはしません。これまで作り上げてきた研究・実践、それから常識のように受け継いできたことを文化として伝えていくのが小学校の使命だと思っています。

これまで私が言ってきたことは、私が独善的に持っている理論ではありません。先人の知恵に基づき、小学校教科書6社の記述に沿った内容です。世界的にはローカルルールでしょうが、日本の中では典型であり一類型といえます。算数教育については幾つかの研究団体が毎年全国大会・支部大会を開いています。私も何回か参加してきました。今は校長ですが、校長になってからも全国大会・支部大会に参加(毎年ではありませんが)してきました。研究団体が違っていても、「問題文に出た順番に立式すればよい」という研究発表・実践発表に私は出会ったことはありませんし、どこかにあったとしても非常に少数だと思います。それは「教育現場がおかしい」と思われる方もいるかもしれませんが、実情は「こう」です。

sekibunnteisuu様のような異論があるのは当然です。提案ですが、毎年どこかで何回か開かれる研究大会で議論してはいかがでしょうか。「かけ算の導入はどうあるべきか」「整数から小数・分数の乗除への拡張はどうあるべきか」を見通した意見を提案していけば、「系統性のある意見」として研究協議の対象になります。それをもとに理論を高めていけば、更に良いアイデアにつながると思います。

学期末の開放感から、宴会後の、やや酩酊状態から送信をお許しください。
本当は、議論は嫌いですが、「おかしい」という人に考えを工夫して伝えることは嫌いではありません。その人から思いもかけないようなアイデアをもらえるからです。
ということで、参加しました。乱文をご容赦ください。

投稿日時 - 2011-12-22 22:00:47

ANo.19

一概に生徒の出した答えを書き方が違うからと不正解にするのは私も反対です。
どうしてそのような回答になったのか理由を聞き、考え方があっていれば正解とするのは理想的だと思います。

ただ、数式がただの数字と記号の羅列なのではなく、説明文なのであると意識づける為には良い題材だと思います。
今はお菓子の総数を知りたくて、2個の固まりが5つあるから2×5なのだと。
説明文は相手に説明できなければ説明にはなりません。そこには共通のルールがなければ、数学と言う言語でやりとりをすることは無理でしょう。
小学校を卒業し数学や物理を学ぶと数式には更により多くの決められた書き方があります。
その決められた書き方の意味がわかれば、学問の本質の理解を助ける事になると思います。
例えば物理学の“説明文”では多くを(原因)=(結果)と表現します。青いから空なのではなく、空だから青いのだと。
物理を専攻した上で、逆に書いても正解じゃん!だって答え一緒だよ!と主張する人は本質のわからない可哀相な人と言う目で見られます。

確かにこれに関しては小学生に教えれば混乱しか生まないと思うので教える必要はないと思いますが、
“数式は説明文である”と小学生から意識する事がその後さらなる学問の理解へと繋がると思います。
“何をどう考えその式にしたのか”を子供達が考え説明できるような教育は必要でしょうね。

投稿日時 - 2011-12-22 16:09:07

nobody1212さんが17番で「数式は説明文です」といい、tosa-bashさんが算数国の言葉に翻訳するといっていますが、暗に、説明や翻訳の仕方を恣意的に一つだけに統一しようとしていることはとても同意できません。tosa-bashさんが5が2つとある問題文を簡約されましたが、その問題はてんむす式だと2つの5と表現できます。繰り返しますが、説明や翻訳は一つとは決まっていません。無理に一つと決めれば、採点者・教える側は理解しやすいという利点があるかもしれませんが、児童・回答する側は説明しにくい、説明が受け入れてもらえないという明らかな弊害がでてしまいます。

<引用>5人に1個ずつ配る事を2回繰り返すのは、5×2よりも5+5の方がより正確な式の書き方になりますね。</引用>
nobody1212さんはより正確とおっしゃいますが、どの点で5 x 2は不正確でしょうか。掛け算で表現できることを足し算で表現しなければいけない理由はありません。5は[個/トランプ式配り方の回数]という単位の量で、2の単位は[トランプ式配り方の回数]だという説明を聞いてもその考えは変わりませんか。

「とある掲示板」(siffon9さんの質問ポスト)によればこのような考えこそバツをくらった小学校2年生の考え方だったのです。「単位のサンドイッチ」がちゃんとできています。百歩譲ってこの子が式で表現しようとしていた発想を説明する文なり図なりがないことを咎めることが正当だとしましょう。その場合は、当然2 x 5と書く児童にも同じだけの丁寧な説明を求めなければなりません。そうでなければある特定の考え方だけを不当に優遇していることになるからです。なぜ不当かといえば当然どちらの発想でも正解に至るからです。


<引用>例えば、A=BとB=Aは同じように見えますが、
空=青と青=空を比べると後者は何だかもやもやしませんか?</引用>
この場所でてんむすが読んだ限りの掛け算順序派のポストの背後にある考え方を、例えばnobody1212さんご自身のコメントに当てはめてみましょう。私が問題だと思うのは説明がない場合には、記号やその用い方は読み手が自由に解釈してよいという考えです。つまり恣意的な一対一対応です。上の引用文で無前提に述べられているので当て推量で「=」とは等号のことだとみなします。まったく同様の当て推量で「空」は雲の浮かぶそらのこと、「青」は青い、だろうと考えます。

そこでこの二つを数学の記号である等号で結んだ「空=青」と「青=空」を検討します。まず「そら」と「青い」を前者に代入します。「そら」等号「青い」。また後者に代入すると「青い」等号「そら」。

「同じ」ということはいろいろな検証の仕方があるのですが、ここではまったく恣意的に真理値が同じであれば同じであると認めることにします。また自然言語の単語の関係にどう等号を認めるかですが、また恣意的に最低でも品詞が同じでなければならないとします。いま「青い」は形容詞、「そら」は名詞ですから、「そら」等号「青い」の真理値は偽です。また「青い」等号「そら」も偽になります。結論は前者と後者は真理値が等しいので同じである、です。

あれ、空=青と青=空を比べることはA=BとB=Aは同じであることの反例じゃないじゃないですかーーー。いやー、恣意的な記号操作って本当に恐ろしいですね。このような暴力を小学生に対してふるってよいとは私には思えません。

ちゃんと親切に説明するなら、こういうことです。算数でも使う等号は左右入れ替えても意味が変わらないのです。これは定義です。広く適用される約束事では左辺に計算前の式、右辺に計算後の値を入れたり、左辺に関数の名前、右辺に関数の詳細を書くことになっていますが、これらはただ横書きの文章は左から右へ読むという制約にしたがった慣習で、右辺に式を置く表記の方が都合がよい場合もあります。その場合には慣習を逸脱することになんの制約も儲けるべきではないでしょう。

A=BとB=Aは絶対に同じであり、左右入れ替えても同じでないものを等号で結んではいけないのです。空=青は本当は「そらは青い」という日本語の文を表現したものなのでしょう。これなら「青いはそら」または「青いものはそらである」のような入れ替えはおかしいという判断は正当ですね。ただしこの様な関係をより記号っぽく表現するなら等号ではなく集合の要素を表す記号を使うべきです。すなわち空∈青。これと青∈空は同じではありませんから、やはり、∈記号を使う正当さが確認できます。それでは「は」はいつでも∈に置き換えられるかというとそうでもないのでこの話題はこの辺にします。

集合論への脱線はともかく、乗算記号×や加算記号+は左右を入れ替えても意味は変わりません。変わったように見えるのは見え方、いわば錯覚です。本当は同じなので、都合や脈絡に合わせて自在に見え方をかえることは大いに奨励されてよいのではないでしょうか。一つの見方を強制するより複数の見方ができるように力づけることの方が、教師としてはより意義深い活動だと感じるはずだと、教師でも何でもないわたくし・てんむすは思いますが、この場ではそういう教師には会えないのでしょうか。

投稿日時 - 2011-12-21 14:19:01

ANo.17

数式は説明文です。
例えば、A=BとB=Aは同じように見えますが、
空=青と青=空を比べると後者は何だかもやもやしませんか?
5人に1個ずつ配る事を2回繰り返すのは、5×2よりも5+5の方がより正確な式の書き方になりますね。
子供達全員が将来理数系に進むとは思いませんが、小学生のうちからこのような感覚を育むのは重要かと思います。

投稿日時 - 2011-12-21 09:18:43

tosa-bashさん(15番)は少なくとも導入段階では掛け算の順序をローカルルールとして適用する先生のようですね。
<引用>私は「新たに学ぶかけ算は、どんな知恵で成り立っているか、どう子どもたちに伝えていくか」という乗法指導初期の段階、導入段階をもとにして回答してきたつもりで、算数・数学の学習が進み抽象的になったときの乗法の「乗数・被乗数の順番」まで固定的に語ったわけではありません。</引用>

それでは、tosa-bashさんは、いつ「乗数・被乗数の順番」は方便だった、君たちはもう掛け算をマスターしたのだからこれからは好きな順番で式を書いてもよいのだと教えるのでしょうか。それまでは正しいと教え、順番どおりに書かない答案は不正解にしたり再指導で介入するのでしょうから、いつかはそれは正しくない(すくなくとも普遍的に妥当しない)ものだと教える必要があるはずですけれど。

わたくし自身が小学校で掛け算の順序を教え込まされたときは、担任教師独自のやり方かと思ったものですが、この場所で回答を書くにあたり色々調べると、日本全国で掛け算に順序が必要だと唱える先生が多いことにビックリしました。tosa-bashさんは順序を必ずしも固定的とみなしていない旨お書きですから、いつから順序を流動化させておられるのかご教示くだされば幸いです。

投稿日時 - 2011-12-21 00:55:28

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