NTTドコモは2011年12月21日、同社のスマートフォンを利用しているユーザーがメールを送信する際に、送信者欄に他人のメールアドレスが設定されてしまう事故が起きたと発表した。影響を受けた可能性のあるユーザーは関西地区でスマートフォン向け通信サービス「spモード」を利用している約10万人。
12月20日12時22分に、関西地区で通信用伝送路の保守作業中に誤って光ファイバーを切断してしまったことが、今回の事故のきっかけである。その際、多数のスマートフォンがインターネットに再接続をしようとしたため、通信が極端に混雑する状況となった。この再接続要求で大量のアクセスが発生。ユーザー管理サーバーの処理能力を超えたことで、ユーザー(電話番号)と端末に割り当てるIPアドレスをひも付ける処理に誤りが生じ、別のユーザーに割り当てるべきIPアドレスとひも付けられたという。
この事故で影響を受けたユーザーは、spモードのメールアドレスを確認すると、別のspモードのユーザーのメールアドレスに置き換わっているという。その状態でspモードのメールを送信すると、送信者欄には別アドレスが書かれてしまう。そのメールを受け取った人が返信をすると、別アドレスにメールが送られてしまう。メールアドレスはユーザー管理サーバーでIPアドレスとひも付けて管理している。誤ったIPアドレスが割り当てられたことでメールアドレスが別のものに置き換わってしまった。
この不具合は、12月20日午後6時ごろにはサーバー側の自動補正機能によりおおむね解消したとしている。このほか、スマートフォンの電源を一度オフしてから再度電源を入れると解消するためユーザーに同作業をお願いするとともに、NTTドコモ側で内部システムをリセットすることでも問題が解消することからリセット作業を進めるという。リセットは22日午前中に完了する見通し。現在は21項目に渡るspモードのサービスを停止しているが、サービスの安全確認が完了した時点で再開する。
NTTドコモは今後1週間をかけて、誤ったアドレスでメールを送信したユーザーあるいは受信したユーザーを特定し、個別に対応を進める。増え続けるスマートフォンの通信に対応するには「回線やサーバーのどこに問題があり増強をしていくべきなのか、山田隆持社長を中心とするプロジェクトチームを作り、万が一にも問題が起こらないように対策を進める」(辻村清行代表取締役副社長)と語った。
(日経パソコン 松元英樹)
[PC Online 2011年12月21日掲載]
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