日本とオーストラリアのEPA=経済連携協定についての政府間交渉が、21日までオーストラリアで行われ、両国は、今後、合意に向けた交渉のペースをさらに加速させていくことで一致しました。
東日本大震災のため中断していた日本とオーストラリアのEPA交渉は、20日と21日の2日間にわたって、オーストラリアの首都キャンベラで行われました。およそ10か月ぶりとなった今回の交渉で、オーストラリア側は、牛肉や乳製品、小麦や砂糖といった農業分野について、日本側に関税の引き下げを求めたとみられます。これに対して日本は、国内の農業が大きな打撃を受けるおそれがあり、そうした事情を理解するよう重ねて求めたものとみられます。両国は、今後、合意に向けた交渉のペースをさらに加速させていくことで一致したということです。またTPP=環太平洋パートナーシップ協定についても話し合われ、日本としては関係国との協議に向けて、各国からの情報収集などを強化していることを伝え、オーストラリアとも緊密に連絡を取って調整していくことでも一致したということです。次回の政府間交渉は、来年2月をめどに東京で開かれる予定で、農業分野で双方がどこまで歩み寄れるかが焦点です。