以前は会社が定期券を支給してくれましたが、何年か前から自分で定期券を買うように制度が変わりました(もちろん定期代相当の通勤費は支給されます)。ちょっと面倒になったのですが、経費節減の折、仕方ないでしょう。
ちょうど首都圏ではたいていの駅の改札がSuica対応に変わったころでした。割と頻繁に短距離を電車移動する機会が多いので、切符を買う手間を省くためにもSuica定期券を使ってみることにしました。しかし、私鉄はSuicaに対応していないのでJRと私鉄と2枚の定期券を持つことになります。会社支給の定期券は、始点から終点まで1枚の「通し」定期券でしたので、多少面倒になりますがモノは試しです。
まず会社近くの駅でSuica定期券を買ったところ、会社が支給してくれた通勤費の残金が思いの他多いことに気付きました。これは私鉄の定期代が高いことを意味します。(※あるいは、会社の計算が間違っていることを意味しますが、たいてい会社は従業員に不利になる方向に間違えます(笑))
「これは何かある」とひらめき、ちょっと計算してみました<セコい!
(※具体的な路線名、駅名は記載しませんがご容赦ください。)
【基本となる料金体系】
- 通勤定期6ヶ月:\43,420
- 区間通常運賃:片道\190(往復\380)
- 回数券11枚綴り:\1,900 → 1枚\172.7(往復\345.5)
【前提条件(乗車実態=出勤日数)】
- 6ヶ月定期有効期間:365÷2=182.5日
- 週休2日
- 半年間に祝祭日による休日が7日加わる
- 年末年始、ゴールデンウィーク等で、半年間に休日が5日加わる
- 自己都合、病欠等による有給休暇を半年間に5日取得
【実料金一覧表】
条件 |
日数計算 |
乗車日数 |
実料金/日
(定期使用時) |
実料金/半年
(回数券使用時) |
差額 |
(a) |
365日÷2 |
182.5日 |
\238 |
\63,045 |
-\19,625 |
(a)+(b) |
182.5日×(5/7) |
130.4日 |
\333 |
\45,047 |
-\1,627 |
(a)+(b)+(c) |
130.4日−7日 |
123.4日 |
\352 |
\42,629 |
+\791 |
(a)+(b)+(c)+(d) |
123.4日-5日 |
118.4日 |
\367 |
\40,902 |
+\2,518 |
(a)+(b)+(c)+(d)+(e) |
118.4日-5日 |
113.4日 |
\383 |
\39,174 |
+\4,246 |
【結果】
(a)+(b)+(c)、即ち土日祝日が休業となるという条件は、サラリーマンなら充分に期待できる線でしょう。この条件でも、定期券よりも回数券(1往復で\345.5)の方が少し安くなります。半年間の差額は定食1回分ぐらいですから、ほぼブレークイーブンです。
多少の休日出勤があったとしても、代休、長期休暇、有給休暇などにより相殺され、一般的には(a)+(b)+(c)+(d)あたりまで期待できると思います。この場合、回数券を使った方が半年間でCD1枚分ぐらい得することになります。
【結論】
言うまでもなく、私は迷わず回数券通勤に変えました。ささやかな庶民の喜びを味わってます。
【補足】
私が使っている私鉄の乗車区間は、同一料金(\190)の最長区間です。回数券代は通常の区間運賃が元になります。一方定期券代は、通常の区間運賃に関わらず距離により計算されるようです。従って、同一料金の最短区間では、回数券代と定期券代の逆転現象が起こる実乗車日数が変わります(もちろん定期券に有利に働きます)。
休日に遊びに行くために同一区間を使ったり、友人・知人が来た時に「帰りこれ使ってよ」と回数券をあげたりすると、上記計算はたちまち崩れます(実感)。
ほぼ、週に1回回数券を買うことになりますが、意外に面倒ではありません。なぜなら、普通の切符の販売機に長蛇の列が出来ていても、回数券の販売機は空いてることが多いからです。また、急いでいるときに回数券を買うのは手間ですが、無くなりかけたら必ず帰宅時に買っておけば、朝急いでいるときに「回数券が無い!」ということは避けられます。
そんなわけで、同一料金最長区間を使われている方は、一度計算してみてはいかが?
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