北欧のフィンランドに寄港した中国行きの船から、パトリオットミサイル69発など大量の武器が見つかり、フィンランドの捜査当局は、船員を拘束して武器が不正に輸出されようとしていた可能性があるとみて調べを進めています。
パトリオットミサイルが見つかったのは、フィンランド南部にある港で、21日、停泊していたイギリス船籍の船を税関の職員が検査したところ発見したということです。フィンランドの捜査当局によりますと、船に積まれていたのはアメリカ製のパトリオットミサイル69発や、およそ160トンの爆発物の原料で、パトリオットミサイルを積んだコンテナには、中身について「花火」と書かれていたということです。フィンランドの国内法では、武器を積んだ船が国内の港を通過する際には政府の許可が必要ですが、この船は許可を申請しておらず、フィンランドの捜査当局は、船に乗っていた30人余りを拘束して調べを進めています。船は、先週ドイツの港を出発したあと、今月15日からフィンランドの港に停泊していて、中国の上海が最終的な目的地となっていました。フィンランドの捜査当局は「武器が第三国に不正に輸出されようとしていた可能性がある」と話しています。