Wiiについては、「若干しぼんだ」としたものの、6月にリモコン2本と「Wiiスポーツリゾート」を付けて値段を据え置いた事実上の値下げで若干持ち直したと分析。オンラインでの展開が発表された「ドラゴンクエスト(ドラクエ)10」(スクウェア・エニックス)について、売り上げが前作の3分の1に減少した「FF11」の例を挙げながらも、「年間ではパッケージソフト2本分の売り上げがあるためビジネスとしては悪くない」とコメント。また、ドラクエシリーズの今後については「パッケージソフトも作るのでは」との見方を示した。
3DSについて、DSと比べて3~4割台数が落ち込んだとしながらも、自社タイトルとサードパーティーのタイトルの比率が、3対7とPSPとほぼ同じ比率になっていることを挙げ、「サードパーティーと一緒にプラットホームを育てようという課題はクリアした」とした。また、8月の本体大幅値下げについても「大きなインパクトがあった」と評価し、3DSの購入意向があるユーザーも300万人以上増加したとしている。また、PSP躍進の立役者となった「モンスターハンター」の新作が3DSで出ることについて、「PSPは海外で苦戦しているため、カプコンの悲願でもある海外展開を意識してのことだろう」と分析した。
Vitaについては、96年以降最多の26タイトルが本体と同時発売されることなどを挙げ、「垂直的とはいえないまでも好調な立ち上がり」と予想。一方で、現状ではまだ高画質のゲーム機に過ぎないとして機能を生かした「『ならでは』のタイトルが出るのはまだ先」と予想。3DSとの新型ゲーム機競争については「3DSが先行しそう」としながらも、「一番戦わなければいけない相手は現行のPSPだろう」と述べた。
成長著しいソーシャルゲームについて、「ゲーム機を買ってまでゲームを遊ばなかった層がやっている。ゲーマーはあまりやっていないのでは」と分析。また、画質などが向上したスマートフォンへの移行に伴い、規模の小さな開発会社にとって厳しい環境になってきたことを挙げる一方、「ドラゴンコレクション」がヒットしたコナミの例を挙げ、「一定時間が経過すると新要素が解禁されるなどアーケードゲームでのサービスのノウハウが生きた」と分析した。 (毎日新聞デジタル)