大阪はどうなるの?

 大阪市長選挙は橋下さんの圧勝でした。大阪府知事選挙も維新の会の松井さんが勝ちました。橋本さん達が掲げた「大阪都構想」にたいする大阪の皆さんの期待が高いのだと思います。

 政令市である大阪市と堺市を解体して特別行政区に分割すれば大阪が活性化するというのが大阪都構想。大阪知事の権限強化に繋がることは間違いありませんが、何故、大阪が活性化することになるのか、私には理解できません。橋本さん達からも、納得できる説明がありません。私には、そんなことで大阪が元気になるとは思えないのですが、大阪を元気にしたいと思う皆さんが「大阪都構想」に期待していることは事実です。

 大阪市はこの13年間で事業所数が20%も減少しました。全国最悪です。京都は大阪の次です。大阪の生活保護受給率も群を抜いています。かつて大阪には大企業の本社が多数ありました。それがどんどん東京一極集中によって消滅していきました。大阪経済の落ち込みは深刻です。そうした中で、大阪の皆さんが何とかしたいと「大阪都構想」に希望を託した心情は理解できなくはありません。テレビのインタビューで若者が「大阪を変えて欲しい」「賭けてみる」などと発言していました。

 大阪の地域経済の落ち込みの原因の一端が東京一極集中にあることは事実ですが、東京と同じように「大阪都」にすれば地域経済が元気になるわけではありません。大阪都になれば、大企業が大阪に本社を移転するだろうなどとは考えられません。地域経済を元気にするためにいま最も有効な政策は、地域経済の「循環・底上げ」です。そのことを無視して行政機構の権力集中を追及する大阪都構想にはどう考えても無理があるように思えてなりません。じっくりと追跡していきたいと考えます。

 

 

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