鳩山首相夫妻も鑑賞しました
TIFFレポートvol.2「アバター」特別上映

去る10月17日、東京国際映画祭オープニング作品「オーシャンズ」上映後に、ジェームズ・キャメロン12年ぶりの新作かつ全編3D映像という「アバター」のスペシャル・プレゼンテーションと舞台挨拶が行なわれた。翌日には記者会見も開催。シガーニー・ウィーバー、サム・ワーシントンらが、撮影の裏話を披露した。

鳩山首相も楽しみました!

 オープニングイベントの熱気も冷めやらぬ20時30分。スペシャルプレゼンテーションの会場には、鳩山由紀夫首相と幸夫人の姿も見えた。今回の上映は、本編ではななく“フッテージ”と呼ばれる映像素材を流す。冒頭には、米20世紀フォックス会長のジム・ジアナポリスが登壇し、「12年前にこの映画祭で『タイタニック』が上映されたときは、本国アメリカより6週間も早いワールドプレミアでした。今年はアカデミー賞にもノミネートされた『サイドウェイ』の日本版リメイク『サイドウェイズ』も出品されていて、FOXにとって縁が深い映画祭です」と挨拶した。

 その後、シガーニー・ウィーバー、サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、プロデューサーのジョン・ランドーが登場。シガーニーは「コンバンハ。また日本に来られてハッピーです」と日本語で挨拶。「エイリアン2」以来、久々にジェームズ・キャメロン監督とタッグを組んだことについては、「素晴らしい作品に関われて幸せ。彼は映画に必要な技術はもちろん、キャラクターから植物に至るまで、すべてのものを作り上げてしまったの」と語った。

「もちろん間に合います!」byプロデューサー

 翌日の記者会見では、舞台挨拶と同じ4人が登場。真っ先に出た質問は、映画の完成時期に関することだった。作品は公開までもう2ヶ月を切ったにも関わらず、まだ編集中という恐ろしさ。「本当に間に合うのか……?」というのは誰しもに共通した疑問だと思うが、これに対してジョンは「現在は編集の最終段階。サウンドの作業に入っていて、キャメロンはVFXの確認を1日8時間から10時間行なっています。もちろん間に合うし、早く世界の皆さんにこの作品をお届けしたい!」と回答した。

 全編3D映像というのがこの作品の大きなポイントだが、これについてシガーニーは「今まで3D映画というと、ショッキングなものに偏ったりして、ストーリーは二の次だったでしょう。でもこの映画は、シリアスなドラマで3Dに挑戦しているの」と話す。ジョンも「まずは最高の2Dを作ることができて、初めて3Dのステージに行けるんだ」とコメントした。

笑わずに撮影するのが一番大変

 CG撮影を行なうのは、グレーの何もないステージ。マジックテープでできたウェットスーツのようなものを着て、リアクションを感知する点を付ける。「そんな格好で向かい合って、笑わないようにすることが一番大変」というサムの言葉に、会場は爆笑。また、何もない場所で撮影することに関しては「自分と相手しかその場にいない。これは演技の本質に戻ることだと思う。楽しくて、まるで5歳の子供に戻って遊んでいるみたいだった」とのこと。ゾーイも「確かに通常の実写よりも演技は難しいんだけど、解放感を与えてくれる。撮影が終わるときは、いつも“まだここで遊びたい、帰りたくない!”と思ったの」と話していた。

 キャメロンは、「この映画は僕が14歳のときに観たかったもの」と言っていたそう。“それぞれの観客の中にいる14歳の自分に語りかける映画”になるということなので、映像のスケールだけではなく、そういった部分にも着目してみるといいかもしれない。「アバター」の日本公開は12月18日、前日の17日には先行上映の実施が決定した。公開まで2ヶ月弱、期待して待ちたい。

監督・製作・脚本:ジェームズ・キャメロン
出演:シガーニー・ウィーバー/サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/スティーヴン・ラング/ミシェル・ロドリゲス/ジョヴァンニ・リビシ
製作:ジョン・ランドー
音楽:ジェームズ・ホーナー
配給:20世紀フォックス映画
12月18日(金)TOHOシネマズ日劇他全国超拡大ロードショー
(C)2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.
第22回東京国際映画祭 公式上映の模様から


2009年10月21日
映画コラムニスト 鈴木晴子

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最終更新 11.12.20 15:43

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