角川春樹、「笑う警察」で久々の監督に
TIFFレポートvol.4 豪華舞台挨拶
角川春樹、佐々木譲原作“このミス”2006年第10位の「笑う警官」を映画化
角川春樹が、「時をかける少女」(97)以来12年ぶり、メジャー作品としては「REX 恐竜物語」(93)以来15年ぶりに監督を務める「笑う警官」が、東京国際映画祭の特別招待作品部門に登場。去る10月23日、上映を前に舞台挨拶を行なった。原作は、実際に北海道警察で起きた事件を元に描かれた、佐々木譲の同名小説(発表時のタイトルは「うたう警官」)。2006年の〈このミステリーがすごい!〉では第10位を獲得している。舞台挨拶には、角川春樹をはじめ、大森南朋、松雪泰子、宮迫博之、忍成修吾、野村祐人、伊藤明賢、大友康平の役者陣のほか、原作の佐々木譲も登場するなど、豪華な顔ぶれが揃った。
世界で通用するよう、スタイリッシュに
この映画のキーワードは“スタイリッシュ”のようだ。松雪泰子が「とても上品でスタイリッシュな映画」と語れば、佐々木譲は「派手さのない地味な原作が、おしゃれで大人で、しかも深い映画になっていて本当に悔しい」と話す。角川春樹曰く、「世界に通用する映画にするため、リアルかスタイリッシュかの選択を迫られれば、スタイリッシュを取る。この作品を観た警察関係者が、『現場はこんなにスタイリッシュではないけれど、描かれている世界は事実だ』と言っていた。事実をいかにしゃれて撮るかが課題。オーソドックスに、1950年代の映画のように作り上げた」とのこと。
この映画には、台本にして8ページ、10分の長回しのシーンがある。撮影は大変な緊張感だったようで、「その緊張を乗り越えて、みんながひとつになれた」(大森)、「武道館のライブよりも緊張した」(大友)という。また、緊張といえば「角川監督が毎日戦闘服のようなつなぎで来ていて、ものすごい緊張感だった」(伊藤)らしい。それは確かに、大変な迫力に違いない。
この映画には、台本にして8ページ、10分の長回しのシーンがある。撮影は大変な緊張感だったようで、「その緊張を乗り越えて、みんながひとつになれた」(大森)、「武道館のライブよりも緊張した」(大友)という。また、緊張といえば「角川監督が毎日戦闘服のようなつなぎで来ていて、ものすごい緊張感だった」(伊藤)らしい。それは確かに、大変な迫力に違いない。
ファミレスで食事をする角川春樹が微笑ましい?
舞台挨拶のお笑い担当は、やはり宮迫博之。「ずっと逃げている役なので、嫁に2週間無視されていたときのことを思い出して役作りをした」と、バラエティ番組でもたびたびネタにしている奥さんの話を持ち出し、会場の笑いを誘っていた。さらに、大森南朋は「撮影現場の近くにファミレスがあって、監督が、あの角川春樹さんがファミレスで昼御飯を食べているシーンを見たときには、すごく微笑ましい気持ちになった」と告白。ファミレスの店員にとっては、微笑ましいどころか恐怖だったのではないだろうか。
大森は冒頭で「東京“国際”映画祭だけに、この映画も世界に広がっていってほしい」と挨拶したが、果して角川の狙い通り、世界に通用する映画となるのだろうか。「笑う警官」は、11月14日より全国ロードショー。
大森は冒頭で「東京“国際”映画祭だけに、この映画も世界に広がっていってほしい」と挨拶したが、果して角川の狙い通り、世界に通用する映画となるのだろうか。「笑う警官」は、11月14日より全国ロードショー。
監督・製作・脚本:角川春樹
出演:大森南朋/松雪泰子/宮迫博之/忍成修吾/蛍雪次朗/野村祐人/伊藤明賢/大友康平/矢島健一/鹿賀丈史
原作:佐々木譲(「笑う警官」ハルキ文庫刊)
配給:東映
(c) 2009「笑う警官」製作委員会
出演:大森南朋/松雪泰子/宮迫博之/忍成修吾/蛍雪次朗/野村祐人/伊藤明賢/大友康平/矢島健一/鹿賀丈史
原作:佐々木譲(「笑う警官」ハルキ文庫刊)
配給:東映
(c) 2009「笑う警官」製作委員会
2009年10月27日
映画コラムニスト 鈴木晴子
最終更新 11.12.20 15:43
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