「おくりびと」も入った! アカデミー賞ノミネーション発表

授賞式は2月22日

 アメリカ西海岸時間22日午前5時30分(日本時間午後10時30分)、第81回アカデミー賞のノミネーションが発表された。最多ノミネートは、13部門で候補となった「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」。80歳の姿で生れて、年を取るごとに若返っていく男の姿を描く。日本公開は2月7日から。ゴールデングローブ賞で最多4部門を獲得した「スラムドッグ$ミリオネア」が9部門(歌曲賞部門で2曲がノミネートされているので総数は10)、ショーン・ペン主演の「ミルク」と、大ヒットのアメコミ映画「ダークナイト」が8部門ノミネートで後に続く。

 そして、日本映画が2部門で快挙! 昨年9月に公開され、モントリオール世界映画祭でもグランプリを獲得した「おくりびと」が、外国語映画賞部門でノミネートを果した。世界中の国から出品された65作品の中の上位5作品に入ったということになり、この部門の日本映画ノミネートは「たそがれ清兵衛」(04)以来5年ぶり。一方、短編アニメ部門では、加藤久仁生監督の「つみきのいえ」がノミネートされている。

 HiVi誌上でも取り上げる機会の多い「ダークナイト」だが、残念ながら作品賞・監督賞部門でのノミネートはならず。しかし、ジョーカーを怪演した故ヒース・レジャーは、大方の予想通り助演男優賞候補に入った。これまで死後にノミネートされた俳優は、「理由なき反抗」(55)、「ジャイアンツ」(56)のジェームス・ディーン、「招かれざる客」(67)のスペンサー・トレーシー、「ネットワーク」(76)のピーター・フィンチ、「グレイストーク」(84)のラルフ・リチャードソン、「イル・ポスティーノ」(94)のマッシモ・トロイージの5名。この中で、見事受賞を果したのはピーター・フィンチのみになる。ヒースが2人目の受賞なるか、その行方に注目だ。ノミネーションは下記の通り。

■作品賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「フロスト×ニクソン」
・「ミルク」
・「愛を読むひと」
・「スラムドッグ$ミリオネア」

■主演男優賞
・リチャード・ジェンキンス/「ザ・ビジター(原題)」
・フランク・ランジェラ/「フロスト×ニクソン」
・ショーン・ペン/「ミルク」
・ブラッド・ピット/「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・ミッキー・ローク/「ザ・レスラー(原題)」

■主演女優賞
・アン・ハサウェイ/「レイチェルの結婚」
・アンジェリーナ・ジョリー/「チェンジリング」
・メリッサ・レオ/「フローズン・リバー(原題)」
・メリル・ストリープ/「ダウト 〜あるカトリック学校で〜」
・ケイト・ウィンスレット/「愛を読むひと」

■助演男優賞
・ジョシュ・ブローリン/「ミルク」
・ロバート・ダウニー・Jr/「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」
・フィリップ・シーモア・ホフマン/「ダウト 〜あるカトリック学校で〜」
・ヒース・レジャー/「ダークナイト」
・マイケル・シャノン/「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」

■助演女優賞
・エイミー・アダムス/「ダウト 〜あるカトリック学校で〜」
・ペネロペ・クルス/「それでも恋するバルセロナ」
・ヴィオラ・デイヴィス/「ダウト 〜あるカトリック学校で〜」
・タラジ・P・ヘンソン/「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・マリサ・トメイ/「ザ・レスラー(原題)」

■監督賞
・デヴィッド・フィンチャー/「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・ロン・ハワード/「フロスト×ニクソン」
・ガス・ヴァン・サント/「ミルク」
・スティーヴン・ダルドリー/「愛を読むひと」
・ダニー・ボイル/「スラムドッグ$ミリオネア」

■オリジナル脚本賞
・「フローズン・リバー(原題)」
・「ハッピー・ゴー・ラッキー(原題)」
・「イン・ブルージュ(原題)」
・「ミルク」
・「ウォーリー」

■脚色賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダウト 〜あるカトリック学校で〜」
・「フロスト×ニクソン」
・「愛を読むひと」
・「スラムドッグ$ミリオネア」

■撮影賞
・「チェンジリング」
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダークナイト」
・「愛を読むひと」
・「スラムドッグ$ミリオネア」

■編集賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダークナイト」
・「フロスト×ニクソン」
・「ミルク」
・「スラムドッグ$ミリオネア」

■美術賞
・「チェンジリング」
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダークナイト」
・「ある公爵夫人の生涯」
・「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」

■衣装デザイン賞
・「オーストラリア」
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ある公爵夫人の生涯」
・「ミルク」
・「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」

■メイクアップ賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダークナイト」
・「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」

■作曲賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ディファイアンス」
・「ミルク」
・「スラムドッグ$ミリオネア」
・「ウォーリー」

■歌曲賞
・「ダウン・トゥー・アース(原題)」/「ウォーリー」
・「ジャイ・ホー(原題)」/「スラムドッグ$ミリオネア」
・「オ・サヤ(原題)」/「スラムドッグ$ミリオネア」

■録音賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダークナイト」
・「スラムドッグ$ミリオネア」
・「ウォーリー」
・「ウォンテッド」

■音響編集賞
・「ダークナイト」
・「アイアンマン」
・「スラムドッグ$ミリオネア」
・「ウォーリー」
・「ウォンテッド」

■視覚効果賞
・「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
・「ダークナイト」
・「アイアンマン」

■長編アニメ賞
・「ボルト(原題)」
・「カンフー・パンダ」
・「ウォーリー」

■短編アニメ賞
・「つみきのいえ」
・「ラヴァトリー -ラブストーリー(原題)」
・「オクタポディ(原題)」
・「マジシャン・プレスト(原題)」
・「ディス・ウェイ・アップ(原題)」

■外国映画賞
・「バーダー・マインホフ・コンプレックス(原題)」(ドイツ)
・「ザ・クラス(原題)」(フランス)
・「おくりびと」(日本)
・「リバンチェ(原題)」(オーストリア)
・「バシールとワルツを」(イスラエル)

■長編ドキュメンタリー賞
・「ザ・ベトラヤル(原題)」
・「エンカウンターズ・アット・ザ・エンド・オブ・ザ・ワールド(原題)」
・「ザ・ガーデン(原題)」
・「マン・オン・ワイヤー(原題)」
・「トラブル・ザ・ウォーター(原題)」

■短編ドキュメンタリー賞
・「ザ・コンサイエンス・オブ・ネム・エン(原題)」
・「ザ・ファイナル・インチ(原題)」
・「スマイル・ピンキ(原題)」
・「ザ・ウィットネス-フロム・ザ・バルコニー・オブ・ルーム306(原題)」

■実写短編賞
・「オン・ザ・ライン(英題)」
・「マモン・オン・ザ・アスファルト(原題)」
・「ニュー・ボーイ(原題)」
・「ザ・ピッグ(原題)」
・「トイランド(英題)」



2009年1月23日
映画コラムニスト 鈴木晴子

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最終更新 11.12.20 15:44

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