「あなたには見せたくない映画」番外編
「JUNO/ジュノ」で妊娠する16歳を演じたエレン・ペイジは、普通の女の子
本日5月7日、東京・日比谷の帝国ホテルにて、「JUNO/ジュノ」の主演女優、エレン・ペイジの来日記者会見が開かれた。エレンは16歳で妊娠する女子高生ジュノを演じ、アカデミー主演女優賞にノミネートされた若手実力派。Tシャツにジャケット、ジーンズというラフなスタイルで登場し、ジュノの人物像などを語った。
「JUNO/ジュノ」の大ヒットの理由は、脚本にありき!
「JUNO/ジュノ」はアメリカ公開時、7館でスタートした。監督は「サンキュー・スモーキング」のジェイソン・ライトマンで、長編作品の監督は2作目。主演のエレン・ペイジは、地元カナダでは演技派として評価されているが、一般的な知名度が高いわけではない。そして脚本家のディアブロ・コディは、これがデビュー作である。そうした「地味」要素満点の作品のはずが、口コミで評判が広がり、一気に2000館以上の公開規模に拡大。並みいる大作映画をかわし、最高2位にランクインするという快挙を成し遂げた。
エレンは大ヒットの理由に、脚本のよさを挙げている。「最初に脚本を読んだときは、びっくりしました。誠意があって、正直で、深みがある。笑って楽しい気分になって、感動もする。今まで読んだどの脚本よりも素晴らしく、完成されたものでした」と語った。事実ディアブロ・コディは、初脚本にしてアカデミー脚本賞を受賞している。
そしてスラングが多いことも、この作品の特徴である。エレンが脚本を気に入った理由は、ここにもあった。「私も最近まで女子高生でしたが、やはり自分たちだけに通じる言葉がありました。スラングというのはとてもリアルなものだし、この作品のユニークさを増していると思います」と、若者ならではの実感を披露した。
エレンは大ヒットの理由に、脚本のよさを挙げている。「最初に脚本を読んだときは、びっくりしました。誠意があって、正直で、深みがある。笑って楽しい気分になって、感動もする。今まで読んだどの脚本よりも素晴らしく、完成されたものでした」と語った。事実ディアブロ・コディは、初脚本にしてアカデミー脚本賞を受賞している。
そしてスラングが多いことも、この作品の特徴である。エレンが脚本を気に入った理由は、ここにもあった。「私も最近まで女子高生でしたが、やはり自分たちだけに通じる言葉がありました。スラングというのはとてもリアルなものだし、この作品のユニークさを増していると思います」と、若者ならではの実感を披露した。
エレン・ペイジから見た、「ジュノ」という女の子は?
「少し生意気で行動的、知的で賢い部分もある」というのが、エレンが考えるジュノ像だ。その言葉通り、ジュノはまっすぐな瞳で、「16歳の妊娠」という状況に向き合っていく。エレンの役へのアプローチは、「まずはその人物を理解すること」から始まる。「“妊娠した”という事実も彼女の1部なので、そこを含めてキャラクターの芯を理解していった」のだそう。また、この映画で特に気に入っているのは、ジュノと両親の関わり方だという。「ジュノの両親はもちろん妊娠を喜んではいないけれど、深い愛で彼女をサポートしていく。これは、他の映画ではあまり観られないですよね」と話していた。
「アカデミー賞にノミネートされたときの気持ちは?」という質問には、「尊敬する女優の方々に混じっていて、とても信じられなかった」と答えた。そして「ジュノのような役を演じることができて、自分はとてもラッキーだった」と謙虚な発言。「ノミネート以降変ったことは?」という質問にも、「映画の成功によって、役の選択肢が増えたことが嬉しい」と、あくまでも焦点は、仕事に関する感謝や姿勢に絞られているようだった。
「アカデミー賞にノミネートされたときの気持ちは?」という質問には、「尊敬する女優の方々に混じっていて、とても信じられなかった」と答えた。そして「ジュノのような役を演じることができて、自分はとてもラッキーだった」と謙虚な発言。「ノミネート以降変ったことは?」という質問にも、「映画の成功によって、役の選択肢が増えたことが嬉しい」と、あくまでも焦点は、仕事に関する感謝や姿勢に絞られているようだった。
会見を通して感じた、エレンの素顔
質問に対し、じっくりと考えてから答える。エレンは少々マイペースで、どこかほわんとした雰囲気を持つ、素朴な女の子だった。「ジュノと自分はかけ離れている」とは本人の弁。確かにジュノのようなとんがった感じはないが、「一見普通だけど、実は結構個性的」という点は共通している印象を受けた。「役と自分がかけ離れているからこそ、その役に乗り移る瞬間が大好き」と語っていたが、ごく自然に「乗り移る」という表現が飛び出すあたりに、女優としての大物っぷりを感じる。今後が楽しみな21歳だ。
公開日:2008年6月14日(土)
公開劇場:シャンテ シネほか全国ロードショー
上映時間:1h36m
スタッフ:監督:ジェイソン・ライトマン
キャスト:エレン・ペイジ、マイケル・セナ、ジェニファー・ガーナー、アリソン・ジャネイ、ジェイソン・ベイトマン
(C)2007 TWENTIETH CENTURY FOX
●「JUNO/ジュノ」オフィシャルサイト
●第7回:幸せな老夫婦に迫る影は? 「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」
●第6回:“ボブ・ディラン”のイメージを形にした万華鏡「アイム・ノット・ゼア」
●第5回:トニー・ギルロイ、初監督にして高評価! クライムサスペンス「フィクサー」
●第4回:ダニエル・デイ=ルイスの狂気が光る「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
●第3回:ポール・ハギスから突き付けられた課題は重い…… 衝撃の実話「告発のとき」
●番外編:サイコキラー、日本上陸! 「ノーカントリー」ハビエル・バルデム来日記者会見
●第2回:コーエン兄弟、アカデミー賞4部門受賞で一躍有名に? 「ノーカントリー」
●第1回:アカデミー賞4部門ノミネート! 「潜水服は蝶の夢を見る」
公開劇場:シャンテ シネほか全国ロードショー
上映時間:1h36m
スタッフ:監督:ジェイソン・ライトマン
キャスト:エレン・ペイジ、マイケル・セナ、ジェニファー・ガーナー、アリソン・ジャネイ、ジェイソン・ベイトマン
(C)2007 TWENTIETH CENTURY FOX
●「JUNO/ジュノ」オフィシャルサイト
●第7回:幸せな老夫婦に迫る影は? 「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」
●第6回:“ボブ・ディラン”のイメージを形にした万華鏡「アイム・ノット・ゼア」
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●第2回:コーエン兄弟、アカデミー賞4部門受賞で一躍有名に? 「ノーカントリー」
●第1回:アカデミー賞4部門ノミネート! 「潜水服は蝶の夢を見る」
2008年5月7日
映画コラムニスト 鈴木晴子
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最終更新 11.12.20 15:43
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