「個人情報の塊」健保システム会社が経営危機
2012年1月号
大手上場企業の健康保険組合幹部は頭を抱えている。
「組合の事務処理システムの委託先が実質破綻し、よからぬ金融業者から融資を受けたようだ。社員とOBとその家族を合計すると10万人を超える個人情報が宙に浮きかねない」
経営不安が取り沙汰される社会保険システム総合研究所(東京都港区、以下SIS)は、健保組合向け事務処理システムの開発・販売・保守を専業とする中堅企業。あの東京電力や三菱電機、三菱マテリアル、電通、産経新聞など約100社の健保組合をクライアントに持つ。SISが運用する事務処理システムには被保険者と被 ………