大阪地裁で審理が続く複数の内閣官房報償費(官房機密費)使途公開請求訴訟のうち、1件の口頭弁論が20日にあった。機密費の管理や出納帳作成を担う内閣総務官を務めた千代幹也(ちしろ・みきや)氏(59)=現・内閣広報官=が一連の訴訟では2度目となる証人出廷に応じ、「公開されれば内閣の政策課題の実現に支障を及ぼすおそれがある」と証言。前回と同様に支出先名などについて明かさなかった。
原告は大阪の市民団体・政治資金オンブズマン。20日は、政権交代が決まった直後の2009年9月に当時の河村建夫官房長官(自民党)が引き出した2億5千万円をめぐる訴訟の審理が開かれた。
千代氏は河村長官の機密費引き出しについて「いつもと違った」と証言し、通常の引き出し額の月約1億円を超えていたことを明らかにした。一方で「継続的な取り組みが必要な案件がある」とし、官房長官が政策的に判断して機密費を支出している、とも述べた。官房機密費の支出方法にも答え、前払いされたり後払いされたりした結果、実際の支出時期と書類上の支出時期にずれが生じると説明した。(岡本玄)