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  堕落 作者:福岡時報
新たな麻薬1
目覚めると次の日の夕方だった。
大分寝た。体のダルさはまだ残っているものの大分楽になった。
取り合えずはレナに電話しようと思い電話をかけた。

「やっと起きたのかい?大分楽になっただろう?」
「うん、今はだいぶ楽」
「今なら外に出ても大丈夫そうだからコンビニで食べ物でもたくさん買って休んでな」
「分かった」
「それと今仕事中だから電話切るよ」
そう言うと電話は切れた。

クソババアだと思っていたレナは今回の事で大分イメージが変わった。
話してみると結構やさしかったりする。
仲村は寝巻きのままてコンビにまで行った。
キマッている状態でコンビニまで行くと客や店員が警察と勘ぐるが今なら体が少しダルイだけでそのような事はない。
仲村は大量の飲み物と弁当、スナック菓子を買って自宅に帰った。

家に帰り仲村はスナック菓子やジュース等のジャンクフードを食べた。
身体が栄養を欲しているのだろう。中年の男がスナック菓子を子供のように食べている。
そして寝転びながらテレビを見た。


仲村はウトウトしながら夜までレナの電話を待っていた。
待っている間、寝ているのか起きているのか分からないあいまいな状態でいた。
深夜10時過ぎレナからの電話が鳴った。
ピッピピピピー
仲村は電話に出た。
「はい」
「アンタ今どこにいたの?」
「家だけど」
するとレナは怒鳴りだした。
「家にいるのは知ってるよ!家ドコなのかって聞いてるんだよ」
やはりレナは性格が悪いクソババアだ。仲村は改めて思う。
「練馬のトシマエンの近くだけどどうしてだ?」
「トシマエンなら近くだからあんたの所に行ってもいいかい?タクシーで10分だから」
仲村はシャブをする者に自宅を知られるのは嫌だった。
「自宅は困るよ。どうしたんだ?」
「面白いものが手に入ったから一緒にやらない?」
面白いものとは何なんだ?新しいシャブなのか?仲村の好奇心はレナの言葉に刺激された。
「面白いものとは何なんだ?シャブなら今日はいい」
「シャブじゃないよ。やんないならいいよ。他探すから」
レナはそう言うと電話を切った。
しばらくはシャブを体から抜こう、そう思い仲村は布団に潜った。

何が面白いモノだ。
しかし、しばらくたつと気になる。コレも麻薬の恐ろしさである。やはりやりたくて仕方ない。

シャブじゃない面白いもの?やはり気になる仲村はレナに電話した。
「なんだい、やらないんじゃなかったのかい?」
「やっぱり混ぜてくれよ」
「いいけど、私達はもう向かってるよ?」
私達?向かってる?意味が分からない。
「私たちって1人じゃないのか?向かってるってどこにだ?」
「私の可愛がってる子と一緒に3丁目のダイアモンドってホテルにタクシーで向かってるんだよ」
「可愛がってる子って誰だよ?」
「くればわかるよ。まだ17歳の可愛い子だよ」
「本当なのか」
仲村は予想外の言葉に喜んだ。
「本当だよ。そんなウソついてどうなるんだよ。その代わり来るなら3万円よこしなよ」
「金取るのかよ」
やはりとんでもないクソババアだ。
「当たり前だよ。私とその子の分払ってくれるなら来な、嫌なら電話切るよ」
仲村は考えた。レナはウソをついてるとも思えない。それに17歳の魅力には勝てなかった。
「わかった3万出すから混ぜてくれよ」
「じゃあ、ダイヤモンドってわかるだろ。そこについたら電話しな。それとスナック菓子とジュースを3000円くらい買ってきな」
お菓子やジュース?いったい何に使うんだ?
「そんなにお菓子なんかどうするんだよ?」
「いいから買ってきてよ。急ぎなさい」
レナはそう言うと電話を切った。
ダイアモンドとは仲村の住んでいるところから徒歩10分くらいのラブホテルだ。

仲村は寝巻きから私服に着替え言われた通りコンビニに向かった。
お菓子といっても何買えばいいんだ?
気になり仲村はまたレナに電話した。
「もうすぐ付くわよ。アンタ今ドコなの?」
「近くのコンビ二だよ。お菓子って何買えばいいんだ?」
「何でもいいから適当にいっぱい買ってきて。ジュースも何でもいいから」
「何でもいいが一番困る。何か言ってくれよ」
「何でもいいから。ポテチでも菓子パンでも何でもいいから」
「ほんとに何でもいいんだな?」
「いいわよ。じゃあ急ぎなさい」

仲村は言われた通り適当にお菓子やジュースを買ってラブホテルに向かった。
いったいこんなにお菓子やジュースをどうするんだ?疑問に思いながらも仲村は大量のお菓子とジュースを買ってダイアモンドに向かった。


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