とんがり耳を作る - 本格版

 簡易版は肉眼で見るとハッキリ偽物と分かってしまいます。
 コスプレだからそれでもいいんですが、どうせなら・・・と本格版にチャレンジ。
 自分の耳を型取りして、石膏でとんがり耳の原形を作り、ラテックスという液体ゴムのようなもので付け耳をつくります。
 「浅草ギ研」さんのサイトで勉強させてもらった特殊メイクの技法をもとに、簡単・低コストを目標にして、
 田舎でも地元やネットで手に入る(笑)材料でアレンジしています。

 *本格版と銘打っていますが、あくまでコスプレ用の「本格」であり、映画等での特殊メイクのクオリティ再現を目指すものではありません。
  映画レベルまでやりたい人はきちんとした道具や材料を揃えることをお薦めします(^_^;)


材料と道具
材料その1
材料その2
・樹脂粘土
  耳の型取りに使います。今回使ったのは「グレイス」という手芸用樹脂粘土。
  餅のような伸びと柔らかさで、逆テーパーのついた耳の型取りもきれいに出来ます。
  体質によっては、かぶれる場合があるので、肌の弱い人は必ず事前にパッチテストをしてください。
  もし粘土で出来ない場合は、「アルジネート」という特殊メイク用の型取り材を使います。
  アルジネートの販売は「 Circle 」さんor「浅草ギ研 」さんで。
  使い方は浅草ギ研さんで詳しく説明してくださってます。


・石膏
  工作用。本当は高級な硬いやつの方がいいらしいが今回は安さで選びました。
  ホームセンターで2kg¥588でした。


・シアトリカルラテックス
  特殊メイク用の液体ゴム。Circleさんにて、236 ml¥2520也。

・二重まぶた用化粧品
  あるいは特殊メイク用接着剤&リムーバー。

・ノーズ&スカーワックス
  特殊メイク用盛り上げワックス。耳と肌の境目を馴染ませるのに使用。
  他に傷メイクや眉つぶしにも使えます。浅草ギ研さんで56g¥1,575で購入できます。


・パウダーファンデーション
  いつも使っているものでOK。ない人は百均でも。

・アクリル絵の具
  画材でも手芸用でもOK。

・エアブラシ
  なければスポンジブラシで頑張ります。これは簡易タイプで、エア缶つきで¥5000弱。

・ベビーパウダー
・消毒用アルコール
・筆(大小たくさん、使い古しや百均で十分)
・小皿
・ティッシュペーパー
・彫刻刀、綿棒、割り箸など
・はさみ
・ラップフィルムかビニール袋
・紙コップ又は使い捨て出来る耐水容器
・ボロ布か古タオル
・水性ペン
・目打ち
作り方
髪をまとめます
 まず耳の型取りをします。
 髪をきっちりまとめます。髪の短い人は濡らしてピンかコームで細かくとめるとうまくいきます。
フィルムの真ん中に穴を開けます
 ラップフィルムかビニールの真ん中を耳の大きさに切り抜きます。
 ちなみに私は手近にあった買い物袋を適当に切り開いて作成。
耳の回りをマスキング
 このフィルムで耳の回りを覆い、髪などに粘土がつかないようにします。
 心配な人は耳の穴にスポンジか脱脂綿を丸めて詰め、奥に粘土が入らないようにします。
 ピアスは外し、耳を濡らしたティッシュできれいに拭いて乾かしておきます。

*ピアスホールが安定していない人、分泌物が出るなど状態の悪い人、及び肌の弱い人は、この粘土での型取りは行わないでください。粘土が傷口に付着したり、かぶれるなどトラブルを起こす可能性があります。
 万一、この方法でトラブルが起きても当方は責任を負えませんので御注意ください。


 写真では後方のフィルムが垂れてきてますが、頭をやや傾けて、型取りするほうの耳を少し上向きにしておけば、特に留める必要はありません。
 自分でやりながら自分で写真を撮ってるので、手ブレは御容赦を・・・(^_^;)
粘土を耳に押し付けます
 厚さ1cm程度の板状に伸ばした粘土で耳をぴっちりと覆います。
 耳の裏側、上端、耳たぶの裏までぴったりと入り込むように指で押し付けます。きちんとはまると、普通に歩いたりしている程度では耳から外れなくなります。
 耳の内側にも、凹みに押し付けるように指でしっかり粘土を押し込みます。
 この状態で粘土が半分硬化するまで1時間ほど待ちます。ときどき端を押さえて浮かないように調整してください。
 乾燥中は、どこぞの一発芸の練習でもしているのかと思われる姿になります(笑)。また、耳がほとんど聞こえなくなりますので、両耳を同時に型取りするのは避けたほうがいいでしょう。

*もし、型取り中に耳に痒みや痛み、熱感などの異常を感じたら、直ちに粘土を取り去り、耳をきれいに洗ってください。
はがした凹型
 表面が乾いて、指で軽く押しても形が変わらないくらいになったら、フィルムを引っ張るようにして静かに耳からはがします。
 強く引っ張ると型がちぎれたり変形したりしてしまうので、慎重に。
 ご覧の通り、かなり激しい逆テーパーのついた型になりますので、乾燥した後でも弾力のある樹脂粘土でないと、あとで石膏からきれいにはがせません。
 逆テーパーというのは、奥の方が広くなっているような形状のことで、硬い型に石膏などの硬い成形材を入れると、がっちり噛み合ってしまって抜けなくなります。
 この辺りはネットで勉強しました。便利ね〜、インターネット!
 形が崩れないよう、ふんわりと丸めたタオルなどの上に静置しておきます。

 耳はすぐに流水で洗うか、濡らしたティッシュなどで丁寧に清拭してください。 ピアスホールのある人は、念の為、市販のピアスホールクリーナーの使用をお薦めします。
石膏投入中
 石膏を準備します。
 紙コップなど、使い捨てが出来る容器に、まず水を入れ、次に石膏を適当に入れます。今回は、家に紙コップがなかったので、手近にあった500mlのペットボトルを切って使いました。

 実は水城、石膏を使うのは生まれて初めてであります。緊張していて多く作りすぎたというのは秘密です(笑)
分離したら上澄みを捨てるのです
 見えにくいですが、少し置いておくと、こんなふうに石膏と上澄みに分離します。
 そーっと上澄みを捨てると、石膏と水の割合がちょうどいい具合になります。
 これもインターネットで学んだ方法で、水に石膏を入れていって調節するよりラクで確実だそうです。
混ぜ混ぜ〜
 筆や割り箸など棒状のもので1〜2分間、ゆっくり静かに攪拌します。
 わずかにトロみが出てきたらOK。
凹型に石膏を入れていきます
 まずは筆で型の内側に丁寧に塗り付けていきます。
 このような凹凸の激しい型は、凹みの裏側などに気泡が入りやすいので、いきなり流し込むのはダメ。
 塗った端から乾いてきますので、その上からまた塗り付けるという作業を数回繰り返します。

 ある程度の厚みになったら、少し多めに盛るようにして型を埋めていきます。
 筆の先でつつくようにして、気泡が入らないように丁寧に詰め込む感じで埋めていき、最後は凸部を完全に覆うように盛りつけます。
 この状態で3時間ほど放置します(石膏のパッケージには20〜30分で型を外せると書いてありましたが、今回は型が非常に薄く凹凸が大きいため、しっかり硬化してからでないと石膏が割れる恐れがあったので長めに放置しました)。
型から石膏を出します
 端から慎重にはがします。
 どうしても粘土がくっついてしまうので、粘土の凹型は使い捨てになります。
 離型剤塗ればいいのかもしれないけど・・・今回は出来ませんでした。
 樹脂粘土と石膏の離型剤なんて、さすがにドコにも書いてないからなあ(笑) この辺は今後の研究課題ですねー。
 まあ、本式にアルジネート使っても、やっぱりアルジネートは使い捨てなんですけどね・・・。

 ちなみに、乾いて硬くなった部分以外は、型取りなど肌につける用途以外なら再利用できます。私はラップに包んでおいて後でハープの飾りに使いました(笑)
くっついた粘土をはがします
 粘土が一部くっついて残ってしまいました。
 割り箸を削って自作したヘラで慎重にはがしていきます。
 最後は水で濡らした綿棒で拭くときれいになります。
 金属製などの硬いヘラを使うと、石膏に傷をつけてしまうので、割り箸や綿棒がお薦めです。石膏型を持つ方の手にも、ヘラや綿棒にも、出来る限り力を入れずに 、そーっと、そーっと。
 しかし型をとって初めて気付きましたが、私の耳って元々かなり鋭いラインなんですね・・・。丸みがない(笑)
とりあえず出来た耳
 一部、やはり気泡が入ってしまいましたが、その辺にある粘土で適当に型取り(しかも石膏初挑戦)にしては、まあまあの出来ではないでしょうか。
 あくまでもコスプレ用なので、精密さは求めておりません。耳に合えばいいのです(つーか粘土でこれ以上は多分無理)。

 この後、石膏を完全に乾かします。
 安物のせいなのか、型を外した時点では、内側などは、まだ触ると跡がつくくらいの柔らかさでした。
 この時点であまり修正しようとすると細部が狂ってきてしまうので、3日ほど放置して完全乾燥させます。
 今回は、面倒臭かったので空き缶のフタに原型を乗せて電気ストーブの上に置き、3時間ほどで強制乾燥させました。卓上型の食器乾燥機や低温のオーブン(摂氏90度くらい)を使う人もいるようです。
 電子レンジは急激に水分を飛ばしてしまい、割れる原因になるのでバツ。
 冷ますときも、缶のフタごと鍋敷きやアイロン台などの上に置き、全体が冷えるまで待ちます。急冷すると割れます(^_^;) 原型もかなり熱くなるので要注意です。
凸部を削ります
 完全に乾いた石膏の凸型は、爪で軽くはじくとカンカンと高い音がします。
 粘土での型取りの時点で入ったシワや隙間などの出っ張りを、彫刻刀やデザインナイフなどで削って整えます。
 乾燥しても意外なほどもろいので、少し力を入れるとすぐ割れてしまいます。慎重に、慎重に。
気泡を埋めていきます
 新たに水溶き石膏を作り、気泡を埋めていきます。
 はみ出しは後で削れるので、キッチリ埋めることだけ考えればOK。
 このとき、フタをしただけでは後で削るとき剥がれてしまうので、空洞を完全に埋めるように気をつけてください。 表面に見える穴より内部の空洞の方が大きければ、一度穴を広げて埋めるといいです。
とんがり耳の原形を作っていきます
 ここから、とんがり耳の原型作成に入ります。
 どろどろのペースト状の石膏を、筆で少しずつ取っては凸型の上部に盛りつけていきます。
 耳の付け根部分には手を加えないのがコツ。
 根気の要る作業ですが、たっぷり時間をとって、丁寧に形作っていきます。
ここまでで1時間ほどかかりました
 盛りつけ途中の状態。
 凹みはヘラなどでかき出し、筆でならします。

 ちなみに、正式にはこの盛りつけは油粘土などを使い、石膏+粘土製の原型をシリコンで型取りし、更に石膏で凸型を作るという手順で行うようです。
 自分の耳ととんがり耳と、2つの凸型が出来ることになります。
 今回はシリコンが無くても出来るように、かつ手間を省くために直接凸型から原型を作成しています。ぎりぎりまで、やはりシリコンは買わなくてはいけないかと迷ったんですが、水溶き石膏がパテ状に盛りつけ出来ることに気付いて、ラッキーでした(^^)
原型完成
 これで、とんがり耳の原型が出来ました。元の形(左側)と比べてみると、結構とんがっています(^^)
 ここまで作るのに既製のヘラは使っていません。指と爪、その辺にあるバルサの切れ端や割り箸、筆の柄、彫刻刀などを駆使しています。
 内側にはみ出した気泡埋めの跡も彫刻刀で削っています。
 表面は完全に滑らかにしなくても大丈夫です。あとでラテックスを塗ると、若干のざらつきなどは隠れてしまうので、形がきれいに出来ていればOK。

 さらに数日放置して、後で盛りつけた部分も完全に乾燥させます。尖り部分は水分が多いので、意外なほど乾燥に時間がかかります。前述の加熱乾燥の方がお薦め。実際私は全て加熱乾燥で行いました。
シアトリカルラテックス
 いよいよ、実際に耳に装着するモノ(アプライアンスと言います)を作ります。
 これは特殊メイク用のシアトリカルラテックス。人体に害のない液体ゴムです。色はフレッシュ(肌色)とクリア(透明)があり、今回はフレッシュを使用しました。
 筆で塗りますが、この筆は99%ダメになるので、百均等の安いものを使い捨てる覚悟でたくさん揃えておくと気が楽です。細い丸筆と太い平筆と2種類あると便利。 毛は柔らかいほうが良いです。
 臭いがあるので、作業中は換気を良くします。また、布や髪の毛などにつくと取れませんので、服装には気をつけてください。表面の硬いもの(プラスチック、金属、化粧合板など) なら、乾いてから手でこすれば簡単に取れます。
 すぐ水分が蒸発して粘度が高くなってしまうので、ごく少量のラテックスを小皿などに出しておき、塗りにくいようなら水でほんの少し薄めておくと良いです。また、この小皿も密閉できる容器を使うと、塗り重ねる間に乾いてしまうなどのムダが出なくて経済的。ボトルの栓は小出しの都度しっかりしめます。
 原型は、作業しやすいように余った粘土で缶のフタに固定してあります。
気持ち悪いっスね・・・(^_^;)
 原型に直接ラテックスを塗っていきます。
 しかし、ラテックスをムラなく塗るのは、至難の業であります・・・。表面が思いっきりデコボコになっているのがお分りいただけますでしょうか(;_;) これじゃモンスターですね・・・。
 何度か重ね塗りしますが、肌との接点部分は1〜2回塗りで薄くしたほうが境目が分かりにくくなります。逆に、とんがり部分は、実際に耳に着けたときは空洞になるので、厚めに塗り重ねていきます。
 筆は、そばにぬるま湯を入れた容器を置き、こまめにラテックスを洗い落としながら塗ると、寿命が長くなります。ぬれた筆は水分を拭き取らずにラテックスに突っ込みます。このほうがムラなく塗れ、筆も長持ちします(それでも筆一本につき片耳が限度ですが・・・) 。
 気泡が出来やすいので、水を含んだ筆の先でつつくようにして消します。
 どうしても凸凹になって消えないときは、潔く全部はがしてやり直した方がいいと思います(^_^;)
重ね塗りで何とかムラを消しています
 塗り終わったところです。乾かしては塗って、5〜6層重ねています。
 上の状態からでも、丁寧に重ね塗りすると、このくらいまではきれいになります。
 このまま一昼夜放っておき、完全に乾燥させます。このシアトリカルラテックスは、浅草ギ研さんで販売しているマスクラテックスとは違い、もっと粘度が高くて早く乾きます。
 触った感じは、昔のジェニー人形の皮膚を思い出します・・・こう、吸い付くような、独特の触感。
 かなり濃い茶色になっちゃったので、やっぱり塗装が要りますね・・・。最初はファンデで良いかなと思ってたんですが、全然色が乗りませんでした(^_^;)
ベビーパウダーをつけていきます
 乾燥したら型から外します。
 まず、全体にベビーパウダーをたっぷり振りかけます。こうしないと、ラテックス同士がくっついてしまって、はがれなくなります。
 ふさふさした筆(これは小学校のとき使っていた絵筆の成れの果てです;)などを使って、粉を塗るようにつけていきます。
 意外に思われるかもしれませんが、ベビーパウダーの主成分は滑石という鉱物の粉ですので、吸い込んではいけません。マスクをつけて作業することをお薦めします。
 パウダーをつけると、けっこう肌色に近くなるので、人によっては塗装無しで装着できるかもしれませんね(私は肌が黒めのオークル系なので無理でした・・・;)
耳の裏側からはがします
 万一破れても支障の少ない(と思われる)耳の裏側からはがしていきます。
 端っこは薄いので慎重に。裏側にも、はがすそばから筆などを使ってベビーパウダーをつけておきます。
 爪が長いと、石膏の原型を傷つけやすくなるので注意してください。また、マニキュアを塗っている人は、たまにラテックスとマニキュアがくっつきますので、こちらも要注意。
外れました
 無事に外れました。
 薄い膜なのですが、中身(笑)が無くても安定した形状を保ってくれます。
仮止め
 型から外したら、一度耳にはめてみます。都合でここは右耳を撮影していますが、左耳も同じ要領です。
 凹部は指などではめ込み、テープで仮止め。ウム、ぴったりです(^^)
 ピアスをつける必要があるので、あらかじめ自分の耳に小さい球状のポストタイプのピアスをつけておき、アプライアンスの上から押さえてピアスの頭がある所に水性ペンで印をつけます。自分でやったので写真撮れませんでした、ごめんなさい(^_^;)
 けっこう難しいので、誰かに手伝ってもらうことをお薦めします・・・。
ピアスもつけてみました
 アプライアンスを一度外し、印のところに目打ちなどで穴を開けます。
 この穴に、先にピアスを通し、耳のピアスホールにも通してキャッチで普通に固定してから、耳の上方を被せるようにして装着します。
 ホールの位置が合っていれば成功です。
 まだきちんと接着してはいませんが、ピアスをつけると本当の耳みたいでしょ(^^)
 写真ではシンプルなポストタイプですが、もちろん、リングやフックタイプのピアスも問題なくつけられます。ただし、耳上部の軟骨にピアスあけてる人は、ポストタイプか、いつもより内径の大きいリングでないとつけられなくなることがありますので、要注意です。
左耳〜
 左耳です。接合部を髪で隠してみました。まだ接着してません。
 前髪を上げると、指輪物語のエルフそっくりになります(笑)。全体を鏡で見ても、意外なほど違和感がありませんでした。
 ちなみに、これは蛍光灯の下で撮影していますが、実際の色は必ず太陽光の下で確認してください。人工照明の下では自然な色に見えても、太陽光で見るとかなりオモチャっぽい色だったりします(^_^;)
内側にティッシュを詰めます
 アプライアンスを耳から外し、ピアスを外します。
 塗装の準備に入ります。
 内側に、形を保つためにティッシュを詰め込んでおきます。ティッシュを縦半分に裂き、軽く濡らして詰めると形が整えやすいです。
塗装する面をアルコールで拭きます
 色を塗る面をアルコールできれいに拭きます。よーく拭かないと、あとで塗装がはがれてしまいますので、きっちり拭き取っておきます。
 この状態で折り曲げたりすると、ラテックス同士がくっつきます。そーっと扱いましょう。
エアブラシ買っちゃいました
 今回、どうせなら、と思い切ってエアブラシを購入しました。入門用の簡易版ですが私にはこれで十分。
 塗料は、本来はVカラーという伸縮性のある塗料を使うのですが、耳は装着時以外動かないので、アクリルで薄く塗れば大丈夫・・・だそうな。
 アクリル絵の具は百円均一ショップで購入しました。振って水音がする、パッケージが色褪せてないものが鮮度いいです(笑) で、よーくかき混ぜて使います。振るだけでは十分混ざりません(どんな塗料でもそうですが)。フタをとり、割り箸を突っ込んで底からかき混ぜます。
スポンジブラシでも実験しました
 エアブラシなんか買えないよ!って人のために実験しました。ステンシル用のスポンジブラシでも何とかイケます。 スポンジブラシは手芸店のステンシルコーナーで売ってます。2本入りで¥450くらい。目の細かい台所用スポンジを切っても代用できます。
 ごく薄くつけて、根気よく乾かしては叩く、を繰り返すと、色みを乗せる程度には塗れます。要練習。
 ただし、思いっきり曲げたり引っ張ったりすると塗装がハゲます、これはエアブラシでやっても一緒。
 よく動く顔用マスクなんかには、Vカラー使ったほうが良いですね。
 写真では分かりにくいですが、青い矢印の部分にベージュを塗ってます。
調色
 ベージュと肌色、茶色を混ぜて色を作ります。
 ベースの色がかなり濃いので、ちょい白っぽいくらいの色の方がいいかも。
 鏡で自分の耳の色をよく見ながら色を作ります。耳は皮膚が薄いので、普通、顔の肌色より少しピンクがかった色になっています。
 テスト用に余ったラテックスを適当な厚紙に塗って乾かしておき、このサンプルに色をおいてみて調合しました。これも太陽光の下でやりましょね。
エアブラシテスト中
 塗っていきます。
 新聞紙を下に敷き、まずはエアブラシの練習から。
 霧の出方や、対象までの距離などを十分に検討します。
塗装ブースも自作
 今回は塗装ブースも自作しました。
 これは段ボール箱の中に新聞紙を貼っただけですが、この後、排気ダクト(らしきもの)をつけたオモチャブースも作ってみました( こちら に載せてあります)
 こういう小さいモノをちょこっと塗るくらいなら何とか使えるか、というレベルのものです(^_^;)
 いつか時間が出来たら、ホームセンターで換気扇とダクトパイプ買ってきて、スプレーペンキ吹いても大丈夫なブース作ってみたいです。買うよりは絶対安いから(笑)
 上の方からのぞきこんでる蛍光灯スタンドは中学校の技術の時間に作ったものです。あちこち動かしたりモノをぶつけたり、かなり乱暴な扱いをしてるのに、未だに壊れもせず、元気に現役。 ちなみに同時期に作った木の本棚も現役。見てくれは悪いが耐久性は良いのね。
まずはベタ塗り
 コツが掴めたので、本番です。
 耳はそれ自体の凹凸で十分立体感があるので、ハイライトやシャドウは特に入れず、全体的に軽く色をつけるだけにしました。
 肌との境目になる端の部分は、あまり塗り重ねずにラテックスの色そのままにしています。髪で隠すから、どうせほとんど見えないしね(笑)
 一度に厚塗りすると塗膜が割れます。ごく薄く、乾いてから次の層を重ねるような感じで数回に分けて色を乗せます。
ベタ塗り終了
 均一に吹きつけました。
 このままでも写真だと立体感があるのですが、肉眼で見るとちょっとのっぺりして不自然なので、汚し塗装をすることにします。
立体感をつけていきます
 今回汚し塗装に使ったのはリキッドファンデーション。たまたま手近にあったからですが、もちろんアクリル塗料を使ってもいいでしょう。
 細かい凹みの中にだけ色をつけたいので、綿棒にファンデを馴染ませ、ごく軽く叩くようにして少しずつ色をつけていきます。エアブラシで塗装した上からなら、ファンデーションも若干は食いつきが良くなります。
アプライアンス完成!
 凹みのところに色を乗せて、立体感を出しました。
 これで、アプライアンスは完成です♪

つづく・・・。
最終更新 2005.2.15(火)




ちなみに。
 これを作ったあと、かなり材料が余りました。
 特に石膏・・・ほとんど減っていない・・・(^_^;)
 そこで、実際に一人分(左右1組)の耳のアプライアンスを作るのに使った材料と、価格を計算してみました。
 以下はそのリストです。
 材料は今回使用したものから算出。通販にかかる送料、手数料等は計算していません。
 また、使い捨てのもの以外は、道工具類も計算してません。
 計量できなかった材料については目分量なので、実際もっと少ないと思う。価格も余分を入れてます。

材料
販売単位と価格
1組当たり必要量
1組当たりの材料の価格
石膏
2kg ¥588
50〜80g
¥25
シアトリカルラテックス
236 ml ¥2520
約50ml
¥560
樹脂粘土
?g ¥1018
1/3パック
¥340
消毒用エタノール
50ml ¥370
20ml
¥148
ベビーパウダー
150g ¥340
10g
¥23
水性アクリルペイント
40ml ¥105×3色
10ml×3色
¥80
ホビー筆
3本入り ¥105
2〜3本
¥105
二重まぶた用化粧品
?g ¥682
少量
¥100くらい?
ノーズ&スカーワックス
56g ¥1575
5g
¥145
合計 ¥1526

 1人に使う分量って意外に少ないんですね(^_^;)
 お友達と一緒に買って、みんなで分けて使えば、かなり経済的じゃないかな。
 ぜひ、試してみてくださいね(^^)

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