序章
目の前にトラックがせまってきたとき、なぜか俺は、あ、死んだなって冷静にみていた。
部活が終わった帰り道のことだったんだ。普通に授業うけて、普通に部活して。
……どこにでもあるような、普通の高校生の生活。それが、あっけなく終わってしまった。なにも感じなかったけど、ひとつだけ思ったことがあった。
ちょうどその日、好きな女の子に告白したんだ。がんばった、そりゃがんばったよ、朝何時間の鏡の前に立って。
でもだめだった。理由を聞いたら、「だって王子様っぽくないから」
……あんじゃそりゃあああああああああ!!
ああ落ち込んだね、すごく落ち込んだ。なんだよ王子様っぽくないって。いまどき王子様なんていねーよ!
……そういやテレビでハンカチ王子やらハニカミ王子やらやってたな。スポーツで活躍している人。でもあの人たち普通の一般家庭だよな?
・・・!そうか、顔か、顔なのか!俺は顔が王子様っぽくないのか!
鬱だ死のう……。
もう分かるだろ?そう、俺は「生まれ変わるなら、顔も家柄も王子様になりたい!」と思ったのさ。
あ、ちなみに自殺願望はなかったから勘違いしないでくれ。
そしたらなんと、本当に生まれ変わることができた!しかもしっかりと前世の記憶もってるよ!いわゆる転生というやつですねひゃっはーー!
ただどういう家系でどういう時代なのかは分からない。魔法とかあんのかな。だれか教えてくれ。
でも口から出る声は赤ちゃんの泣き声。まあしょうがない。だって生まれたばっかりなんだから。体がうまく動かないのもしょうがない。おしめ替えられるのもしょうがない。つ、つらくなんかないんだからねっ!
そして俺の名前が決められた。ソフィア・レン・アリアロス・ゼノーシス。
ん?なんだ?ちょっと男っぽくない気がするな。まあいいや、赤ちゃんの俺が何考えたってしょうがない。今はただ母の腕のぬくもりを感じるのみ!それが俺の仕事なんだ!
母の腕に抱かれる俺。やっぱ安心する……。おいそこ、勘違いするなよ、俺はマザコンじゃないからな!
しかしなんて美人な母なんだ、ほれてしまいそうだ……。…ん?美人な母、そしてその子供が俺。
……カミキタコレ!俺は間違いなくイケメンだ!
前世の、前世の夢がかなうんだッ!!
「生まれてきてくれてありがとう、ソフィア」
いえいえこちらこそ、産んでくれてありがとう母上!
「りっぱな王女になるのですよ」
はは、まかせてくださいよ。りっぱな王女になってみせ・・・。
ゑ?
一人称で進みます。三人称は……、気分で(笑)
だってへたなんだもん!
……すいません、日々精進します。
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