石川のニュース 【12月20日03時32分更新】

「白山駅、本当に必要か」 白山市議会行財政特別委で異論
 白山市議会行財政問題特別委員会は19日開かれ、北陸新幹線白山総合車両基地に「J R白山駅」(仮称)を新設する市の構想に対し、委員から異論や質問が相次いだ。金沢― 敦賀間の来年度新規着工がほぼ固まり「新駅を造る大義が薄れた」(市議の1人)との見 方からで約114億円の整備費を投じたJR松任駅活用が先決との意見が出された。

 構想では金沢―白山駅間はわずか約11キロで県内最短。新幹線の車両基地引き込み線 に白山駅東口、近接する在来線に西口を置く。市は「構想段階のため事業費は試算してい ない」(清水晶夫企画課長)という。

 特別委では、市側が財政危機として公共施設統廃合方針を説明した。これに関連し、小 島文治市議が「敦賀まで延伸する時期になって白山駅が必要かとの議論が出る」と指摘。 駅整備は2014年度末の金沢開業に間に合わないとして「ないものねだりより、あるも のを生かすべきだ。松任駅活用を考えてはどうか」(村本一則市議)との提言があった。

 白山市は県や加賀、小松、能美、野々市、川北5市町に「新幹線効果を波及させる南加 賀の玄関口」として駅整備を説明してきたが、議論が進まず、市独自で構想を打ち上げた 。

 ただ、白山駅から乗車できる新幹線は車両基地から出発する車両に限られ、下車利用も 限定されることもあり、市議にも「無駄な公共事業とのそしりを受ける」との声がある。 市企画課は「現時点ではどの程度の乗降ができるかは分からず、JRとの協議になる」と している。


石川のニュース