東京電力福島第一原子力発電所の事故原因を究明するため、国会に設置された「事故調査委員会」は、19日、福島市で初会合を開き、事故原因の究明や原子力政策の検証などに当たる4つの作業チームを設け、調査を進めていくことを確認しました。
政府と独立した形で国会に設置された「事故調査委員会」の10人の委員は、18日に原発周辺の「警戒区域」を視察したのに続いて、19日に福島市内のホテルで初めての会合を開きました。この中で、黒川委員長は「人が住んでいない街並みを見て、原発事故の激しさ、地震や津波の影響がミックスしている現場だと感じた。私たち一人一人が考え、思いを寄せるため、これからも現場を見て、関係者の話を聞いていきたい」と述べました。そして、今後の調査の進め方について議論した結果、委員会の中に、▽事故原因の究明、▽健康や環境などへの被害状況の調査、▽これまでの国の原子力政策やエネルギー政策の検証、それに▽調査を踏まえた政策提言の作成に、それぞれ当たる4つの作業チームを設け、調査を進めていくことを確認しました。このあと、黒川委員長は記者会見し「政府の事故調査委員会の報告書なども検証して、そこでできなかったことは何かを分析し、国民による国民のための調査委員会となるよう、考えていきたい」と述べました。