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北朝鮮・核問題:ウラン濃縮、北朝鮮が中断受諾を示唆 先月、米専門家訪問団に

 【ワシントン白戸圭一】北朝鮮高官が先月訪朝した米国の核問題専門家グループに対し、これまで拒否してきたウラン濃縮活動の中断を一転、受け入れる意向を示していたことが14日、6カ国協議関係者の話で分かった。北朝鮮側は中断の見返りに食料支援を要求したとみられる。米国は日本や韓国とともに北朝鮮の真意を見極めたうえで、6カ国協議再開の可否を検討する。

 専門家グループは米科学者連盟のファーガソン会長や、クリントン政権時代に北朝鮮との交渉を担当したジョンズ・ホプキンス大学のウィット研究員ら数人。11月29日から今月3日まで北朝鮮外務省の招待で平壌を訪れた。

 関係者によると、6カ国協議で北朝鮮首席代表を務める李容浩(リヨンホ)外務次官ら高官が専門家グループと意見交換した際、北朝鮮側は寧辺(ニョンビョン)核施設でのウラン濃縮活動の中断に応じる考えを示唆したという。関係者は「日米韓は寧辺以外にも複数の濃縮施設があると疑っている」と語り、北朝鮮側の発言内容を精査する必要性を指摘している。

 北朝鮮が求めた見返り措置の内容は明らかにされていないが、韓国紙・朝鮮日報は韓国政府当局者の発言を引用する形で、北朝鮮が濃縮活動中断に加え、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れれば、米国が食料支援を実施することで合意したと報じている。

 ウラン濃縮をめぐっては、北朝鮮が昨年11月、訪朝した米専門家に濃縮活動の存在を公表。今年7月と10月の2回開かれた米朝高官協議では、米側が濃縮活動中断を要求したのに対し、北朝鮮は終始拒んできた。

毎日新聞 2011年12月16日 東京朝刊

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