金本　１億４０００万円減　「仕方ない」

　阪神の金本知憲外野手（４３）が１９日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、野球協約で減額制限（年俸１億円以上は４０％）いっぱいとなる１億４０００万円減の年俸２億１０００万円プラス出来高の単年契約でサインした。

　「目いっぱい下げられました。成績がそのまま給料に反映される。仕方ない」。昨年の１億円ダウンを上回る急降下にも、金本は驚くことはなかった。むしろ、さらなる減額を願い出ようとしたほどだった。

　右肩痛に苦しんだ今季も、「復活できませんでした」と唇をかみたくなるようなシーズンだった。１２２試合に出場し、打率２割１分８厘の１２本塁打、３１打点。これはレギュラー定着した９４年以降では最低の成績だった。４月１５日の中日戦では、連続試合出場も１７６６試合でストップ。成績面で主張する材料はなかった。

　幸いなことに右肩の状態は「ここ２年で断トツいい」と言うほど良好。金本自身は春季キャンプ第１クールでのシートノック参加、第２クールではフリー打撃で逆方向へのスタンドインを頭の中で描いている。

　「今年復活すると言って、試合に出たけど数字は残せなかった。来年こそ本当の意味で復活したい」と悲壮な表情で決意を語った金本。存在感は年々薄れつつある。２１年目、４４歳のシーズンとなる来季は、まさに進退をかけたシーズンとなる。（金額は推定）（島田明）