生まれも育ちも韓国の男女3人が今年、日本の司法試験に合格した。永住権のない外国人の合格者は60年を超える司法試験の歴史で極めてまれで、一気に3人は異例。公権力を行使する裁判官や検察官にはなれない壁はあるものの、国際的な法律問題を担う人材を求める法曹界からは期待の声が上がる。
3人は、ソウル出身の金映ミン(キム・ヨンミン、ミンは王へんに民)さん(30)、明(ミョン)マルクムさん(28)、趙友相(ジョ・ウサン)さん(25)。
金さんはソウルの大学に在学中、夏休みに神戸を訪問。個性的なファッションの若者であふれる街に魅せられ、神戸大に1年間留学した後、慶応大法科大学院に進んだ。高校生の頃からインターネットを通じて日本のバンドに夢中になったという女性の明さん。一度は外交官を志したが、「国際交渉なら国際弁護士のほうが自由にやれそう」と考えて東京大法科大学院に入った。