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米軍 イラクから撤退完了

12月18日 15時55分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

イラク戦争の開始以来、イラクで駐留を続けてきたアメリカ軍の最後の部隊が18日、国境を越えてクウェート側に入り、9年近くにわたるアメリカ軍のイラク駐留が終わりました。

アメリカ軍は、2003年3月にイラクに侵攻して以来駐留を続け、その人数は、一時、およそ17万人にまで増えました。その後、イラク戦争を批判してきたアメリカのオバマ大統領の下で2年前からは、段階的に部隊の撤退が進められてきました。18日は、イラクの南部・ナシリーヤに残っていた最後の部隊500人が、およそ100台の軍用車両で車列を作り、国境を越えクウェート側にあるアメリカ軍基地に入りました。これにより、バグダッドにあるアメリカ大使館の警備などに当たる一部の兵士を除いて、すべての兵士がイラクから撤退したことになり、戦争開始以来9年近くにわたるアメリカ軍のイラク駐留に幕が降ろされました。イラクではアメリカ軍の侵攻後、10万人以上の市民が犠牲になっており、かつてのような大規模なテロは減ってきてはいるものの、依然、宗派間の対立や過激派によるテロが続き、治安は不安定な状況です。また、破壊されたインフラの復旧も遅れており、世界有数の豊富な石油資源を生かし、新たな国造りを進めていくためには、多くの課題が残されています。