'11/12/18
ユーシン、海外生産を大増強
マツダの協力メーカーで、自動車電装部品製造のユーシン(東京)がブラジルに進出する方針を固めた。世界4位の新車市場に成長したブラジルや南米での部品供給を強化する。ロシアへの進出も検討。日本の市場縮小に伴い、新興国を中心にした海外事業を大幅に強化する。
ブラジルへは、企業買収か工場建設などでの進出を検討。少なくとも3社と買収交渉を進めており、早ければ2012年にもブラジル生産を始める。工場建設を選んだ場合は、13年以降の稼働を想定する。
ロシアは、ウラジオストク市での合弁生産の検討を本格化させたマツダ向けを念頭に、調査を開始。欧州やアジアの既存工場から部品を供給するか現地に新工場を建設するかを、関税や輸送費を精査して判断する。
ユーシンは海田(広島県海田町)、浜松(浜松市)の2工場を国内に展開。海外では米国、中国、タイ、インド、マレーシア、ハンガリーに生産拠点があり、メキシコでも新工場を計画している。
新興国での自動車工場の相次ぐ建設を受けて世界進出を加速。日産自動車や韓国の現代自動車への供給を拡大させており、供給先をさらに多角化させる。約4千人いる海外の従業員を2年程度で約1万人に増やす。一方、国内の2工場は呉市に建設する新工場へ集約し、約千人の従業員も減らす方針でいる。